読書感想:聖剣士さまの魔剣ちゃん3 ~主のために頑張る魔剣を全力で応援しようと思います~

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前巻感想はこちら↓

読書感想:聖剣士さまの魔剣ちゃん2 ~主のために頑張る魔剣を全力で応援しようと思います~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

リーシュカワイイ、リーシュ尊い。以上、感想終了、証明終了。

 

という訳にもいかないので、上記の通り簡単に済ませてしまっても良いかもしれないがそうは問屋が卸さないため、今巻の感想を書いていきたいと思う。

 

が、書き始める前に一つ前置きをしておきたい。この作品はシリアスが息をしていない。シリアスをしようとしても、結果的にシリアスになりきれぬ。ドタバタなコメディの展開が待っている。だがそれはここまで読んできた画面の前の読者の皆様であれば、もうお分かりであろう。

 

折れた魔剣、セレスタの復活を目指す為、カギを握るかは知らないが何かを知っていそうなのは謎多き全身鎧の幽霊?美女、ハワワ。彼女への接触を目指し、いつもの街を飛び出し向かうは行楽都市、ヴェルミア。

 

 言ってしまえば、高級リゾート。様々なレジャーが楽しめる環境が整っているいつもとは違う、完全に遊ぶための場所。もうお分かりであろう、今巻は水着回であり、相も変わらず可愛いリーシュにケイルが更に悶えて人の範疇から踏み外していく巻なのだ。

 

「お二人が異常な盛り上がりを見せ始めました」

 

道中、罰ゲームで犬耳をつけられたセリスとお揃いでうさ耳をつけたリーシュに、セリスと二人で大盛り上がりしてみたり。

 

「殺伐とした砂浜に、突然天使が現れただと・・・・・・ッ!?」

 

プライベートビーチで水着を披露したリーシュに、挿絵があったら劇画調になっていてもおかしくはないくらいのリアクションを見せたり。

 

 そんな中、道をふさいでしまった益獣、百合好きモグラのリスモールのふとした一言が、新たな真実の一端へと繋がる。かつてのリーシュは怒っていた、何故なら魔剣が奪われたから、と。

 

正しく、人間世界に根付いた聖剣の伝説を覆すであろう過去の真実。一体誰がそれを為したのか。その昔話の一端に関わるは、古き時代から生きてきたハイエルフ。セリスのお師匠、モーヴィス。

 

セレスタの片割れを所持していた因縁の敵。普通に考えればこの後、シリアス展開であろう。だが、この作品に限ってはそうはならない。何故なら、誰もシリアスなんか望んでいないから。

 

『とりあえずわたしの気が済むまでボコボコにして欲しいです』

 

「わかった。それがリーシュの望みだったら叶えるよ」

 

最愛の魔剣ちゃんがそれを望んでくれるなら、後は怒りのメガトンパンチをお届けするのみ。更にはリスモールまで乱入し、ドタバタの中で決着をつける。

 

だが、それでよい。この作品はこれだからこそ良いのだ。

 

前巻を楽しまれた読者様、お気楽ファンタジーが好きな読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

聖剣士さまの魔剣ちゃん 3 ~魔剣ちゃんは常にかわいいので、今回はハイエルフに注目していきます~ (HJ文庫) | 藤木わしろ, さくらねこ |本 | 通販 | Amazon