読書感想:Sランク冒険者である俺の娘たちは重度のファザコンでした 4

 

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読書感想:Sランク冒険者である俺の娘たちは重度のファザコンでした3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、アンナやエルザ、メリルといった娘達に囲まれ王都での生活が本格的に始まったカイゼルであるが、少しここで彼の人となりを今一度思い返してみよう。娘はもうほぼ自立している、経済的にも安定しているし器量もいい。言うなれば「未婚の父」である彼は、婚活においては中々の優良物件であると言えよう。そんな彼も、子育てが一段落したら婚活に目を向ける事があるのかもしれないし、伴侶を得る事が得るかもしれない。つまりはそういう事である。つい先日完結したガガガ文庫のラブコメでも描かれた事が描かれるのが今巻である。

 

 

王女であるプリムの教育係として王城に登城する事となり、冒険をしてみたいと言う彼女にエルザと一緒に振り回されながら。ひたむきに接し、娘のように心配する事で彼女の信頼を得ていくカイゼル。

 

「どうでしょう? 結婚に向けての婚活をするつもりはありませんか?」

 

そんなある日、女王であるソニアから再婚を提案されるも固辞し、変わりに聞かれた婚活についての意思。それに賛成しソニアが暴走してしまった事で、王都中にカイゼルが嫁を探しているという話が広められてしまい。三人娘に詰め寄られるも、軽い気持ちで弁明し何とかその場を凌ぐも、更に大変な事態が待っていた。

 

「では、私と結婚しなさい」

 

それはプリムのお付きで出席した社交界で訪れる。魔族に絡まれていた令嬢、リリスを救った所、「氷の令嬢」と呼ばれる彼女からまさか求婚されてしまったのである。

 

当然、それを聞いて心穏やかにいられる三人娘でもなく。心ここに非ずの時を経てソニアに唆され、三人娘はそれぞれの方法でカイゼルへとアプローチを仕掛け。更にレジーナやエトラもリリスに唆され、彼の心を掴もうとそれぞれのアプローチを仕掛けてくる。

 

 始まる賑やかでドタバタな日々の中、カイゼルはリリスの秘密を知る。それはこの王都においては隠し通すべき秘密。魔族に掴まれ利用されてしまった、その秘密。

 

「よく頑張りましたね。リリス様はとても立派だと思います」

 

その秘密を守る為、一人戦い続けてきた彼女を放っておくわけにはいかぬ。一人戦う彼女を支えぬカイゼルではない。彼女を利用とする魔族にカイゼルは相対し、三人娘とレジーナ、エトラもその場に集結し。最強パーティとなって、魔族を討つ。

 

三人娘の掘り下げが済んだ事で、本格的にカイゼルを巡る物語が始まる今巻。

 

シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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