読書感想:俺は星間国家の悪徳領主! (5)

 

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読書感想:俺は星間国家の悪徳領主! (4) - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で婚約者も手に入れさらに順風満帆、もはや向かう所敵なし、と言っても過言ではないリアムであるが、彼からすると周りにいる女性陣はどう見えるであろうか。天城はまともである、ロゼッタも割とまともな方である。だがしかし、ティアを始めとする他のヒロイン達は割と曲者揃いである。そして彼は貴族であり、別に側室を持ってもおかしくはない存在である。と、言う訳で今巻ではリアムが大学生となり、初めての「ナンパ」に挑む巻である。

 

 

軍での修行を終え、修行中に得たとんでもない成果を以て大学へ入学し。帝国の首都星で始まる大学生活。しかし彼の頭の中身はナンパの事で一杯であった。かつての旧友達との飲み会の場で、思わず宣言してしまった事から後には引けなくなってしまったのである。

 

「この俺が全力でクレオ皇子を支援してやる」

 

 しかし、彼は更に自分から厄介事へと飛び込んでいった。第三皇子、クレオ(表紙左端)の接触により帝位継承権争いに巻き込まれ。第一皇子カルヴァンと第二皇子ライナスの態度が気に食わぬという理由と案内人から言われた事を曲解した事により、実母にすら見捨てられた皇子を支援する事に決めてしまったのである。

 

当然それをよく思わぬ皇子たちではなく、第二皇子であるライナスが早速政争を仕掛けてくる。リアムの領地への経済制裁、更には暗殺者の投入という一手を取り、リアムとの本格的なぶつかり合いへともつれ込んでいく。

 

「俺に逆らった。それがこいつらの死ぬ理由だ」

 

 そんな中、リアムは心のままにと突き進んでいく。継承権争いなど二の次と言わんばかりにナンパに繰り出し。各兵器工場が新型機を披露するイベントの中、リーリエ(表紙中央左)と名のる謎の少女と知り合い。その場で一点ものの機動騎士を購入し、機動騎士を駆り襲い掛かってきた刺客を殲滅し。更にはクレオを狙う国最強の剣士の一人、「剣聖」すらも一刀両断で片付けてしまう。

 

やはり彼は強い、どこまで行っても止まらない。しかし彼は知らぬ。リーリエの正体が、実は彼の知り合いであると言う事に。

 

そして彼の知らぬ間に、新たな不穏の事態が迫っている。安士に育てられた二人の弟子がリアムの元を目指し、カルヴァンが陰謀を巡らせる。だが不穏だけではない。確かな素質を感じさせる少女、エレンがリアムに見初められリアムが初めて弟子を取る。

 

大きな戦いの前哨戦、しかしそうとは思わせぬくらいの戦いが繰り広げられる今巻。

 

シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

俺は星間国家の悪徳領主! 5 (オーバーラップ文庫) | 三嶋与夢, 高峰ナダレ |本 | 通販 | Amazon