読書感想:百合の間に挟まれたわたしが、勢いで二股してしまった話 その2

 

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読書感想:百合の間に挟まれたわたしが、勢いで二股してしまった話 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻を楽しまれた読者様は凛花由那という二大ヒロインと、平凡な主人公である四葉が「公認二股」という形で付き合いだした、というのはもうご存じであろう。許された二股、これがどこぞの電撃文庫の作品であればこの二股は凛花由那がそれぞれ思いを募らせ、四葉を本当の意味で自分のものにしようとしてくるであろう。だがこの作品ではそうはならない。何故ならばこの作品はまごう事無きガルコメであり、三人でいるのがベストだからである。

 

 

では今巻ではどうなるのであろうか。先に宣言しておこう。この巻を読み終えられた時、画面の前の読者の貴方はこう言われるかもしれない。四葉、女心誑し過ぎない?、と。

 

 正にガルコメ原子核、彼女の元に矢印は集い、新たなガルコメが生まれる。では今巻で引き寄せられるのは誰か。それは今まで一番側に居た四葉の妹、桜(表紙左)と葵(表紙右)である。

 

定期テストを乗り切るために凛花由那と勉強に励み。緊張をほぐす為という名目で何故か三人で密になったり。その結果もあってか(?)、赤点は一つで終わることに成功し彼女にも夏休みが訪れる。

 

 解放されたと言わんばかりに始まる、それぞれとのデート。由那と人気の恋愛映画を見に行ったり、凛花とカラオケに行ったり。濃厚なキスもありな甘々な日々。だがその様子を、よりにもよってそれぞれ違う相手とのデートシーンを桜と葵に目撃され。半ば拗れてしまい、姉妹の絆は疎遠となってしまう。

 

後輩である咲茉に話を聞いてもらい、聖域ファンクラブの副会長である小金崎さんに相談に乗ってもらい。二人に二股を認めさせると言う目標を以て、家族の定例行事である温泉地への旅行へと望む四葉

 

「アタシ、お姉ちゃんが好き。大好き」

 

「葵も、お姉ちゃんのこと大好きだよ」

 

 だがしかし、姉妹三人での温泉シーンの最中。今明かされる衝撃の事実と言わんばかりに桜と葵の思いが明かされる。それは、四葉の事がlikeではなくloveの方の意味で大好きと言う事。何てことはない、二人も四葉ガチ勢だったのである。

 

だからこそ取られるのは我慢ならぬ、だから奪い返す。でもこの想いは許されるものじゃない。それもまた当然である。普通のガルコメであればまだセーフ、しかしこの三人は実の姉妹、それだけでアウトである。

 

 姉として、女の子として。恋人がいる者として。その思いにどう向き合うべきか。恋人にはなれぬ、出来ぬ。ならば何になればいいのか。

 

「姉妹が最上級の関係なんだよ!」

 

その答えは既にすぐ近くに。恋人にはなれぬ、けれど「姉妹」にはなれる。それは凛花由那にはなれない、葵と桜だからこその関係。思いは知っている、叶わぬとしてもこの関係ならば側にいれる。

 

「「簡単に譲りませんから」」

 

「「こっちこそ!」」

 

 でもやっぱり簡単にはあげられない。だからこそ始まる、新しい関係が。禁断の姉妹愛まで巻き込んでガルコメに染めて、ポップで弾ける様に駆け抜けていくのである。

 

だからこそ面白い、安心して読めるのかもしれない。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

 

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