読書感想:終焉を招く神竜だけど、パパって呼んでもいいですか?

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家族っていいですよね。幼馴染っていいですよね。

 

はい、何を言っているんだという画面の前の読者の皆様、ツッコミは甘んじて受け入れますのでブラウザバックはお止めください。今から説明いたしますので。

 

さて、この作品の舞台は異世界である。異世界のとある街、ブルーフォレスト公爵領(名前へのツッコミは厳禁である)、そこは人と魔と神が混在する、危険と比例するかのように熱気あふれる街であった。

 

そんな街のどこかで毎日のように起こる世界の危機。光の柱から現れる異形の者。その危機へと立ち向かうのが、若干十五歳で領主を務める少年、リヤンとその嫁であるレイのバカップル夫婦。そして、倒した異形の中から現れたのが謎の少女、アマデウス(表紙)である。

 

ではこの作品は一体どういう作品なのか。簡単に言うなれば、この作品はバカップル、だけど訳ありな夫婦がいちゃつきながら世界の危機を何とかしていく作品であり、リヤンとレイとアマデウスが家族になっていく過程を描いた作品である。

 

レイの正体、それは死を越えて生き延びてしまった生物兵器。だからこそ、彼女との間に子供はできず、いつか必ず別れは訪れてしまう。

 

だけど、最後までその一瞬を共にと言わんばかりに二人は共に肩を並べて戦ったり、風呂場で二人きりの時間を楽しんだり。いちゃいちゃしているのである、まるで普通の夫婦のように。

 

そんな二人の元に神様の悪戯と言わんばかりにやってきたアマデウス

 

三人でレストランにいって食事したり。

 

リヤンとアマデウスが訓練したり。

 

三人でお風呂に入ってスキンシップを取ったり。

 

初めて触れる子供の無垢さと純粋さ。あっという間に絆され可愛さに心を撃ち抜かれ。まるでそれが自然だった、あるべき形であったかのように家族になっていく。

 

だからこそ、娘を攫おうとする世界の脅威がいるのならパパとして、ママとして。どれだけ相手が強大だとしても戦えるのだ。

 

「さあ、帰るぞ、アマデウス

 

娘の期待のままに颯爽と駆け付け、嫁の前で格好いい所を見せつけ惚れ直させる。それこそがパパの矜持であり、だからこそ彼は格好いいのだ。

 

そう、この作品には異性への愛も家族への愛も全部溢れ出す程になるのである。だからこそこの作品は幾重にも面白さが積み重なっており、どんな楽しみ方も自由自在と言わんばかりに様々な楽しみ方ができる、レベルの高さに舌を巻いてしまう事請け合いの作品である。

 

ブコメが楽しみたい読者様、熱い戦いが楽しみたい読者様にはお勧めしたい。きっと満足できるはずである。

 

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