前巻感想はこちら↓
さーて、今回のひきこまりは
・コマリ、仲間の将軍に喧嘩を売る
・コマリ、妹が出来る?
・コマリ、テロリストと戦う
の三本です!(某サザエさん風に)
さて、非常に滑っているかもしれない寸劇はさておき、この巻の骨子を纏めていくとその三本へと集約されるのである。
将軍としては新参者なコマリ。そんなコマリの先輩たちはどんな奴等か。大男がいれば仮面の奴がいて女帝がいる。そんなコマリの部下にも負けないぶっ飛んだ奴等であったのである。そんな将軍の一人、女帝タイプの第三部隊隊長、フレーテへと喧嘩を売ってしまいあれよあれよと言う間に、将軍同士の決闘ゲームに参加する事になってしまうコマリ。そんな彼女に接触してくるのが、コマリより少しだけ先に将軍になった第六部隊隊長、サクナである。
このサクナ、ひきこもりたいコマリと違い気弱で大人しい文学少女タイプというコマリとは別の意味で将軍には向いていたいタイプである。しかも将軍就任の経緯が偶然の下克上という、棚ぼた的な形式のものである。では何故彼女は将軍となってしまったのか?
そこにあったのは、初対面からコマリに執着する皇帝の思惑だったのである。
今巻の重大なネタバレとなってしまうので詳しくは言えないが、サクナには隠された秘密があった。その秘密は痛ましくも悍ましく、まるで救いのない。そんな彼女を抱え込む事でとある組織の情報を得つつ、コマリの友達となり得る存在を用意していたのである。
そして始まる将軍同士の激闘。そこで明らかとなるサクナの事情ともう一人の裏切り者。
「お前のお姉ちゃんになってやる」
「さくなにあやまれ」
だがそれでも、コマリはサクナの痛みを知っても尚彼女にその手を差し伸べ。
彼女の血を吸う事で目覚めた異能の新たな一面で、裏切り者を仲間ごとに討滅してみせる。
二巻とは世界観を大きく広げるものだと言うのなら今巻以上に相応しい巻はないのかもしれぬ。その通りと言わんばかりに敵組織の内情も皇帝の思惑も少しだけ見える巻である。
故にこそ、一巻を楽しまれた読者様にこそ読んでほしい。ここから更に面白くなる予感が凄くするのでのでさらに続くこの作品を楽しんでもらいたい。