読書感想:クラスのぼっちギャルをお持ち帰りして清楚系美人にしてやった話4

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:クラスのぼっちギャルをお持ち帰りして清楚系美人にしてやった話3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で毒親との決別を果たし、祖母と言う受け入れてくれる場所も得て。徐々に別れが迫ってくる中、晃と葵にはもう、何の障害もないのではないか、と思われている読者様もおられるのではないだろうか。だがしかし、前巻を読まれた読者様は、葵の様子に一抹の不安を抱かれたのではないだろうか。まるで晃に依存するかのように、どこか歪な危うさを見せていく彼女。そんな彼女を放っておいて、旅立っていいものか。否、そんな訳はない。

 

 

そう、お別れはもう避けられない。それは当たり前である。既に動かしようのない事態である。ならば何が必要なのか。それは悲しい別れではなく、前向きな別れ。涙ではなく笑顔で別れる為に、お互いから離れる事。それが必要なのである。

 

いつだって嫌な予感は当たってしまう。その事実に一抹の不安を覚えながら迎えるのは年末年始、お別れまで残り三か月を切る季節。葵に初めてのプレゼントをする為に、泉に知恵を仰いで共に買い物に繰り出したり。そんな中、二人は瑛士と泉も一緒に、ちょっと早めの卒業旅行へ行く事となり。山奥めいた場所にある温泉へと、皆で出かける事となる。

 

いつもとは違う女性陣の姿に色っぽさを感じたり、皆で雪まつりへと繰り出す中、寒さを避けるために自然に手を繋いだり。温泉の源泉を探したり、更には旅館でクリスマスパーティで騒いでみたり。何泊も続く旅行の中、これが最後だと文字通り示すかのように。賑やかに過ごす、今この時にしかない時間。

 

―――もう会えなかったら。

 

しかしその中、晃は葵の頬に流れる涙がどうも気になっていく、嫌な予感が膨れ上がっていく。そんな彼へと瑛士は、泉も気付いていた危惧を明かす。それは葵が今、晃に依存心を抱いてしまっていると言う事。晃の庇護欲が、葵にとって晃を必要不可欠な存在としてしまっていたと言う事。

 

だからこそ話し合うことが大切だと、瑛士は背を押し。そんな彼へと、葵はまるで縋りつくかのように、自分を捧げようと迫りくる。

 

「だから俺は、この別れをお互いの想いと向き合うきっかけにしたいと思ってる」

 

 何処か必死な彼女へ、もうその思いを隠しておけるわけもなく。だけど自分の思いを、本当の意味で言葉で表すのは何となくできなくて。だからこそ、と晃は言う。このままではきっと後悔するから、だからこそ一旦お互いに離れてみよう、と。その提案の中に晃の愛を感じ、葵もまたその提案を受けいれて。同じ空の下、きっと繋がっているから大丈夫と受け入れて、互いに歩き出す事を決意する。

 

そう、例え離ればなれでも心は繋がっている。そして同じ空の下にいるのなら、いつでも会える。だからこそここから始まるのである、二人の恋人としての道が。

 

まだ原作アニメで言えば一話が終わったばかり、という事実に思わず嘘でしょ、と言いたくなるかもしれぬ今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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