さて、この世の中には※ただしイケメンに限る といった言葉や※ただし美少女に限る と言った言葉がある。確かに外面は大切な判断材料となるかもしれないが、画面の前の読者の皆様に先に一つお伝えしておくと、やはりそれで人を判断するのは甘いものである。本当に大切なのは中身、内面の美しさである。
という話はさておき、もし美醜の概念が逆転した世界があったとしたら、例えばエルフのようなファンタジーにおいては美形として扱われる事が多い種族は、生きにくいに違いない。この作品はこのタイトルからも分かる通り、そういった世界においてのお話なのである。
三十歳まで童貞であれば魔法使いである、そんなどうでもいい話もある中、三十歳で童貞の男、マコト。彼は綿密な調査を重ね、一見のオトナのお店で童貞を捨てようとし。しかし捨てる直前、階段で足を踏み外すというしょうもない理由で異世界へと転生していた。
「童貞か」
若返って転生して早々、老ゴブリンに拾われ、食われるかと思いきやお世話してもらいはや半年。ゴブリンを「師匠」と呼び慕い、狩りも出来るようになり。師匠に認められ、ちょっと世界を救ってこいと人界に送り出され、初めての街。マコトは何処か首をひねるような景色に遭遇する。
それは、この街にはゴリゴリのおっさん顔、現代世界で言うとブスのような女しかいなかったこと。師匠の紹介でSランクパーティに入ることになり、職業を得たら何故か僧侶にしかなれなかった事。そしてそのSランクパーティ、「双烈」の一員であるエルフ、ルルゥ(表紙)は何故かギルド中で蔑まれていたという事。
「俺を、あなたのパーティに入れてください」
その事実に何処か疑問を感じながらも、自分の意思でルルゥのパーティに所属する事を選び。しかし仲間に加わった途端、何故かルルゥの家に連れ込まれ襲われてしまう。
そろそろお分かりであろう。この世界に於いては美醜と貞操観念が逆転しているのである。そんな世界でマコトは言わば獲物に他ならぬ。そして僧侶の役目も、えっちな儀式で女性の呪いを解くと言うものである。
「醜いエルフって言うの、俺の前では禁止です」
「きみはとても可愛い」
「師匠ほど可愛いひとを、俺は見たことがありません」
そして、彼からすればこの世界でのブスは超絶美人である。だからこそブス専と言われてしまう程に真っ直ぐと彼女達を口説き。ルルゥと彼女の義妹であるアーシアとまぐわいあっさりと世界を救い、老ゴブリンに擬態していた師匠、ロジーナの擬態を解いてしまい彼女とも結ばれる。性行為を重ねていくのである。
お分かりいただけただろうか、つまりはそういう作品なのである。手軽に読める官能を楽しんでみたい読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。