前巻感想はこちら↓
読書感想:ランジェリーガールをお気に召すまま - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、今巻の感想を書いていく前に先にお断りしたい次第であるが、今巻の感想を書いていくにあたって、前巻を読んでから今巻の感想を読んでいただきたい次第である。今巻の感想を書いていくにあたって、前巻のネタバレについて触れぬわけにもいかないので。
前巻の最後、リュグの元へと訪れた致命的な危機。ブランドで重要な役割を担うパタンナー、池澤さんの失踪事件。原因は恵太があまりにもタイトなスケジュールを強いてしまったせいで彼氏との破局と言う事態を招いてしまったから。そういう事態になってしまったからこそ、池澤さんとの関係の修復は望むべくもなく。夏の新作の発売に間に合わせるために慌ててパタンナーを探し始めるも、恵太の力についてこれる者は中々おらず。着実にデッドラインは近づいてくる。
「―――そこのお兄さん、ちょっといいかな?」
そんな中、恵太へと近づいてくる影が一つ。その名は瑠衣。お嬢様学校からの転校生である彼女は、リュグのライバルであるブランド、「KOAKUMATiC」のデザイナー。一方的に目の敵にしてくる彼女に勝負を挑まれ。間近に迫ったランジェリーデザインコンテストで、お互いの移籍を賭けて勝負する事となるのである。
初デートの時に着ていきたくなる下着とはどんなものか? 女の子に似合うデザインを今までは考えるだけで良かった。だが今は、その先まで考えなければいけない。澪の協力を得て絢花をデートに誘い。絶対に下着を見せたくない絢花と見たい恵太の間で前代未聞の戦いを繰り広げ、その先に自分だけのデザインを見つけ出し。それを見出せたのなら勝負は一瞬。瑠衣を引き抜くことに成功し、彼女をパタンナーに新体制で始動していく。
更に華やかに、そして混沌に。同年代のパタンナーという存在が加入すると言うのはそういう事なのだ。外部からの存在を加え、ヒロイン達それぞれにも繋がりが発生し。更に人間関係は深まりを見せていくのである。
「というか、なんでわたしがむかむかしないといけないんですか・・・・・・」
そんな最中、恵太の事情を知った澪の心の中、言い知れぬ思いが芽生え始める。言葉に出来ぬもやもや、ちょっとした苛立ちが見え始めていく。
それ即ち恋の気配。なればこそ、まだラブコメは動き出したばかり。ここから駆け出していくばかりなのである。
前巻を楽しまれた読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。