読書感想:ブラックな騎士団の奴隷がホワイトな冒険者ギルドに引き抜かれてSランクになりました1

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突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方はもしやブラック企業にお勤めではないだろうか。もしお勤めならば今すぐ逃げ出してほしい。恐らくこの作品のブラック組織である騎士団よりもブラックな存在ではないと思われるが。

 

 

さて、この作品を解説する前にまずは、この作品の登場人物一覧を載せたいと思う。

 

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この作品における主人公は表紙中央、扉絵右側に位置するジードである。

 

そしてこのジードこそ、今まで超過酷な境遇で生きる事を強いられてきた、言わば奴隷のように。という存在である。

 

そもそもの始まりが最強の存在であるSランクの冒険者でしか攻略できないとされる魔境で十年以上孤独に生きる事を強いられ、騎士団に捕らえられたかと思えば奴隷のように酷使されてきた彼が、冒険者ギルドのマスターであるリフに引き抜かれ、いきなりSランク冒険者として活動する事になることから始まる。

 

そして、今巻の主な敵役であるこの騎士団が想像以上にブラックな集団であったのである。

 

三徹仕事は当たり前、冠婚葬祭も押しのけて任務に当たらせるのは当たり前。更には奴隷の首輪をつけさせた団員達を酷使し隣国に喧嘩を売ってみたり。まぁやりたい放題と言わんばかりの鬼畜の所業である。

 

その騎士団をいっそ悪役かと言わんばかりの方法で壊滅させるのがジードである。が、ある意味それも仕方ないのかもしれない。

 

そも彼は戦い以外の生き方をあまり知らない。だからこそその最強の力を以て壊滅させ多大な被害を叩きだす。

 

だがしかし。彼の心の奥底に宿るのは紛れもなく正義の心なのである。

 

「今回はそれ以上に、百以上の力を使ってでも達成したい依頼なんだ」

 

金に拘らず、例え赤字になってでも依頼をきっちりと遂行する、まるで某ゴルゴ13のように。

 

そんな勧善懲悪を平然と行う彼の元へと、幾多の少女は集っていく。

 

一個下のランクの孤高の少女、クエナとはぶつかり合いながらも分かり合い。

 

かつての同僚で上司、シーラからはとんとん拍子に攻め込まれ。

 

他国の聖女、ソリアからは熱烈な視線を送られて。

 

なろう系特有の無双系、勧善懲悪の物語と言えばそれまでかもしれない。だが、だからこそその安定した面白さが真っ直ぐに突き刺さってくるのも事実なのだ。

 

なろうな面白さ、爽快感を楽しみたい読者様は是非。きっと満足できるはずである。

 

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