読書感想:バズった?最強種だらけのクリア不可能ダンジョンを配信?自宅なんだけど?

 

 さて、バズるというのは動画配信者の方々やインフルエンサーの方にとっては嬉しいものであろう。私もインフルエンサーと言う訳ではないが、Xに載せている私のブログ感想が多くの人に見られていたりすると嬉しいものである。というのはともかく、一般的にバズった、というにはどのくらいの閲覧者が必要となるのであろうか。やはり一つの指標としては、万くらいになるのだろうか。

 

 

万、というのはなかなか難しいものかもしれないが、youtuberの方々の動画を見ていると百万再生は余裕で行っている事も多いのだが。そういうのが常態化していれば中々バズった、という事の基準も高くなるのかもしれない。この作品はそんな、バズったという事実から始まるダンジョン配信ものなのだ。

 

ダンジョンが現実世界に普通に存在し、探索者という存在がいて。更には自動で動画を編集してくれるからスマホだけあれば誰でも配信できる、「ダンジョンチューブ」というアプリが流行している世界。 ごく普通の高校生、大和(表紙中央)はクラスの嫌味な男子から馬鹿にされたり、ギャル達から可愛がられたりする日々。

 

「ダンジョンに夢なんてあるのかなー」

 

ダンジョン、というものに夢も感じていない様子、何故なのか。それは彼の自宅がダンジョンで、人と共生できる種がいるならば共生するという考えのもとに暮らしているから。要はダンジョンが自宅、身近過ぎたのだ。

 

「やまととわたしのことを世間に知らしめる絶好の機会と見た」

 

更に彼は気づいてはいないが、彼の自宅であるダンジョンは一匹でも人の世界を滅ぼしうるレベルの魔物が普通にわんさかいるというとんでもない魔境。同居人である通称クー(表紙左上)は世界を滅ぼしうる邪神だし、ペットみたいなジャターユ(表紙右上)は神話の生物だし。 そんな環境で生きていれば、気付かぬ間に最強、となっていて。しかしそれに気づかぬ彼は、淡々と何気なくダンジョンの中の様子を配信する。

 

そんな様子が世間に広まってしまえばどうなるか。当然阿鼻叫喚、注目を集める事請け合い。そして、ダンジョンで普通にとれるアイテムが実は伝説級のアイテムで、外国の大富豪から是非譲ってほしいと求められたり。 たまたま見ていた配信者、「ルシオラ」の危機をクーが感じ取って、家に飼われている猟犬的なモンスター、ファリニッシュと助けに行ったり。

 

「おまえ、ほろぼす」

 

しかし大和は気づいていない、やっぱり。自分がどれだけ規格外の存在か、と言う事も。家族であるモンスターたちがどれだけ規格外の存在か、と言う事も。そんな家族達に愛されながら、彼は今日ものんびり生きていくのである。

 

割と淡々、ほのぼの進むダンジョン配信ものであるこの作品。肩の力を抜きたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: バズった?最強種だらけのクリア不可能ダンジョンを配信? 自宅なんだけど? (ダッシュエックス文庫) : 相野 仁, 桑島 黎音: 本