さて、昨日は今現在話題をさらい旧ツイッターでも話題の一位を掻っ攫った葬送のフリーレン、というアニメが金曜ロードショーで放送されていた訳であるが。あの作品から見れば分かる通り、例えば勇者パーティが魔王を討伐した後にも、勇者パーティの者達の人生は続いていくのである。それは昨日感想を投稿した作品でも、語らせていただいた通りである。ではこの作品における勇者パーティは、どんな人生を辿っていくのか。それがこの作品で語られるのである。
「本当にありがとう。三人の栄光を祈ってる」
女神様から人間に「加護」という形でスキルが与えられ、人間と魔族が相争っているとある異世界。勇者パーティの一員である少年、ジンは幼馴染でもある勇者、レキ（表紙右）によって最終決戦を前に追放される事となり。エルフの賢者である仲間、リュシカ（表紙奥）に自分とレキの故郷である田舎の村に送ってもらう事となる。
「・・・・・・最後に勝つのは愛の力」
が、しかし。そもそもレキが何故ジンの事を追放したのか、という事であるが。そもそもレキは別に彼の事を嫌っている、という訳でもない。それはリュシカも、聖女であるユウリ（表紙左）も同じ。寧ろ三人とも彼の事が大好きであり、それぞれ彼に心を救われているようなものだからこそ、その好意はフルスロットルで。つまり追放されたのは寧ろ彼の事を護る為。 戦後、幸せな夫婦となる為に敢えて安全な場所にいてもらおう、という策なのだった。
愛の力に、魔王が叶う訳もなく。あっという間にぶちのめされて、魂を浄化されて人間の味方となり。更に抜け駆けして嫁として挨拶していたリュシカの元に、レキとユウリも駆けつけて。 そもそも平民であるジンは一夫多妻は出来ない、という制約も魔王討伐の褒美で彼を貴族にする、という荒業で解決し。否応なしに外堀は埋められ、ハーレムへの準備は整っていく。
だがそれは、彼も、彼女達も望んだもの。彼の事を愛するが故に、三人で共有する事を選び。彼もまた、三人に同時に惹かれているからこそその未来を選ぶ。
その決断を、王様たちも祝福し。多くの人達にも認められ、国を挙げた結婚式の準備は整っていく。
そこに無粋に乱入してくるのは、一人の少女の影。 ジンの優しさと誠実さに救われた少女達の存在が示唆されるように。 父親の野望を成し遂げる為人間の街に来た魔王の娘、ヒナが迷子になっていた所をジンに助けられた事でチョロくコロッと落ちてしまい。ジンの事を手に入れんと結婚式に乱入し。いきなりドタバタな戦いが巻き起こる。
「今度は家族として旅に出られる。きっと良い思い出になると思うから」
その先、始まるのは新たな旅。新婚旅行のような、家族としての旅なのである。
細かい事は良いんだよ、ハーレムしようぜ、と言わんばかりに真っ直ぐ甘々なハーレムが築かれるこの作品。甘さで溺れたい方は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。
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