読書感想:義理の妹と結婚します2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:義理の妹と結婚します - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

さて、前巻で義妹系ヒロインに対する「怒り」を元に創り出された主人公、タクローは義理の妹であるヒロイン、トーコをぐいぐいと狙っていく、という宣言をしたわけであるが。この作品、作者様の前作品のように、神々の生まれ変わりであるわけでもなさそうだし、世界の崩壊が絡む気配も現状ない。つまりこの作品は、何処までいっても、義妹ギャルなヒロインと、気の置けない仲間達との日常のお話なのである。

 

 

では今巻では何が起きるのかというわけであるが。新学期を迎え、タクローたちと同じ高校に入ったトーコが目立ち過ぎて。一先ずタクローと仲間達のいる、生徒会室に逃げ込む事から始まっていくのだ。

 

そこで待っているのは、生徒会長を務めるタクローと、同じく生徒会メンバーであるツバサとヒフミの二人。個性的に過ぎる二人に可愛がられ、お嬢様学校とは違う濃ゆすぎる面々に疲弊し。タクローの制止を依頼するも、のらりくらりと丸め込まれて。

 

「名誉挽回の機会を下さい」

 

「マンガ読もうぜマンガ」

 

そんな日々の中、時に家でお互い料理でぽんこつな面が判明して、解消のために二人羽織状態で料理をする事になったり。ヒフミの何気ない一言から、生徒会メンバー三人による漫画のプレゼンバトルが発生して、トーコがオタク道に巻き込まれかけたりして。

 

「君の話も聞かせてくれないか」

 

「好きだ。君のことが」

 

更には学食で三人組のギャルに絡まれ、本物のギャルを知る為にトーコが弟子入りしたりなんかして。そんな中、雷の夜に二人して抱き合い、一緒にベッドインする事となって。何気ない話の中で、タクローはトーコの抱えているものの一端を知り。改めて彼女に思いを伝える。偽り様の無い、真っ直ぐな思いを。

 

そんな彼の姿に、あり方に。トーコの心も、否定しているように見えて少しずつ解れていく。気が付けば無意識的に、彼に対する好感度が上がっていく。いつの間にか、-∞が終わり、プラスの方向に傾きだしたのならばあっという間。いっそ限界突破もすぐなのではないかと言う程に、その好感度は上昇を始めていくのである。

 

曲者揃い、個性派だらけな面々に可愛がられて愛されて。そんな彼女と彼のお話は、長期休暇を迎える。果たして遮るものがどんどんとなくなっていく中、何が起きてしまうのか。

 

何気ない日常の中で思いが、まぁまぁの速度で育まれていく今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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