読書感想:妹の好きなVtuberが実は俺だなんて言えない

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問:貴方にとってVtuberと聞いて真っ先に連想されるのは?

 

答:本山らの(個人的最推し)

 

さて、そんな私のちょっとした推しの話はさておき、Vtuberと言えば今、youtubeで隆盛を極めているジャンルの一つであり、中の人などいない、とでも言わんばかりに様々に魅力的なキャラ達が画面の中で動き回っている今日この頃である。そして、そんな彼、彼女達にガチ恋している言わばガチ恋勢と呼ばれる者達が存在しているのも確かである。それについては、個人的な見解を言わせてもらうのならば、そういう恋もありだと私は思う。

 

が、しかし。やはりVtuberと呼ばれる存在には現状、中の人と呼ばれる存在がいるのは確かな一つの事実である。そしてその中の人と呼ばれる人たちは、案外自分達の側にいるのかもしれない。

 

冴えない陰キャラ高校生、玲仁(表紙左から二番目)。彼には秘密にしていることがあった。それは今、youtube上で大人気を博している爽坂いづるの中の人であるという事。

 

そんな彼の胃を痛めさせついでに頭を悩ませる問題が今、一つあった。それは現在絶賛進行中で仲の悪い妹、ひおり(表紙手前)が爽坂いづるのガチ恋勢であったという事である。

 

言える筈もない。目をこれでもかとキラキラと輝かせながらその良さを力説してくる妹にその真実を。伝えるわけにもいかない、夢を見る者にとって都合の悪いであろう真実は。

 

だがしかし、隠そうとしても中々うまくいかなかった。何故なら爽坂いづると違って玲仁は迂闊そのものであったから。結局何とかなるのは、ひおりがいづるを妄信と言っても過言ではない程にガチ恋していたから。

 

更に都合の悪い事に、隠そうと頑張る彼の周りにはやはり隠せぬものがあるからか次々と美少女達が集い始めてしまう。

 

ひおりの同級生、ちょっとウザ系に見えて実は一途な後輩、杏子(表紙左端)。ネット上ではいづるによく絡んでくる生意気な女子高生、いのんであり現実では小学六年生な依乃(表紙左から三人目)。

 

押しも押されぬ美少女達に絡まれ振り回され。妹に真実を隠すために四苦八苦して。

 

そんな騒動に満ちた賑やかな日常は、だけど騒動に満ちているからこそ楽しさと面白さを持っていると言えるのかもしれない。

 

そう言っても過言ではないのは、杏子や玲仁を始めとして、皆が皆、自分の好きに全力であるからなのだろう。

 

全力の日常が好きな読者様、わいわいと賑やかに、丁寧に騒ぐ日常ものが好きな読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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