読書感想:世界最高の賢者は時の牢獄で最強を超える2

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/04/24/000525

 

問:唐突なトーナメント展開によくある事は?

 

答:ほぼ使い切りの強者達の勢揃い。

 

 

さて、どういう事かと聞かれればそういう事である。前巻の最後、学園長を倒してしまった事で訪れてしまったのは学園の廃校の危機。その危機の中、タイミング悪く訪れるのは世界中から戦士と魔術師を集め戦わせる恒例行事、盟約武闘大会。

 

更にアル達の元へやってきたのは第一王女、エメラルダ。魔王の魂を宿す彼女にミーアと共に王宮へと連れていかれ判明したのは、ミーアの意外な出自。

 

彼女の正体、それは国王が唯一自身で愛した妃との間に生まれ母親と共に出奔、追手の騎士達に母をなぶり殺しにされた第五王女であったのである。

 

王宮に連れ戻されそうになるのを拒む彼女。彼女を引き留め己のものとする為、そして学園の廃校を防ぐために盟約武闘会にミーアと共に挑む事となるアル。

 

しかし、彼女と共に挑む武闘会の中に潜む黒い思惑が二つ。王の側近として仕えていた魔族の思惑、そして気紛れなる神の一柱であり、勇魔大戦の均衡を望む秩序の神、テミスの思惑である。

 

神の卑劣な陰謀を食い止める為、今後の神々との戦いの為に必要となるのはミーアの力、千里眼

 

ここまで読んでいただけた画面の前の読者の皆様であれば、もうお分かりであろう。今巻のヒロインはミーアであり、千里眼を持つが故に人の悪意に触れ過ぎた彼女を救う巻である。

 

母を殺され、村で疎まれ。唯一自分が手放したくないと心から願ったアルすらも、アリアに奪われてしまう未来を幻視して。

 

子供じゃないと分かりながらも汚い手段でしか引き留めようと出来ず、自らが役に立てぬならば居場所が無いと悲嘆に暮れる。

 

魔王へ堕ちた彼女へと向き合い、無償の愛を以て引き戻す事こそ今巻のアルが為すべき定め。

 

「神というのは・・・・・・愛の力というものを知らないのか?」

 

秩序の神へと繰り出すは、新たな愛の元に手に入れた全てを見通す復讐の剣。

 

次々と出てくる強者達との息もつかせぬ激闘、魔王の力を持つ王女、秩序の神との死闘。

 

そして、前巻の最後で愛を手に入れたアリアとの、今巻で改めて絆をより強く結び直したミーアとのいちゃいちゃ。

 

より熱く、より激しく、より甘く煽情的に。そして二体目の神を殺した事から誰もその行方が分からぬ勇魔大戦が始まる。本格的な始まりを告げる巻であり、この作品だからこその面白さが更に駆け上がる巻こそが今巻である。

 

前巻を読まれた読者様、やっぱり主人公最強ものが大好きな読者様は是非読んでみてほしい。きっと楽しめる筈である。

 

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