読書感想:世界最高の賢者は時の牢獄で最強を超える

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突然であるが画面の前の読者の皆様、最強な主人公って良いものだと思われるだろうか。思われる読者様、私と握手いたしましょう。

 

さて、この作品は作者である三原先生曰く「わっかりやすい設定で圧倒的に強い主人公が、誰にも救えないってぐらい可哀想なヒロインを、めっちゃ最強の敵を倒しつつクソ格好良く救う話」である。そのキャッチコピーに相応しく、前述の要素を全て内包しているのがこの作品なのである。

 

主人公は、この世界を遊戯のように弄ぶ神々により時の牢獄へと幽閉され、数十億年の修業の果てに転生した少年、アル(表紙中央)。その彼が幼馴染であるミーア(表紙右)と共に、魔術学院へと入学したところよりこの作品は始まる。

 

何故、彼は最強なのか。それはこの世界の魔術理論が彼が研究したものの捨てたボツの魔術理論から成り立つ世界だからである。

 

全てが偽り、全てが間違い。だからこそ本当の魔術を知る彼のみが最強であり、更に転生したことにより成長の余地が発生している事もあり、更に実力は伸びていく。

 

では、これほどまでの力を持つ彼が復讐したいと願うのは誰か。それこそがこの世界を弄ぶ神々である。

 

そも、創作の作品の神とは善人な苦労人か曲者か外道かの三種類に大別されると思われるが、この作品の神々はまごう事無き真っ黒な外道である。人の命、運命すら何とも思わず笑う悪の集まりである。

 

そんな悪の神々、そして周囲の全てに捕らわれ同じ時を繰り返す救えぬヒロイン、それこそがアリア(表紙左)である。

 

繰り返しの中に捕らわれ泣く彼女へとアルは手を差し伸べ、彼女の想いも乗せて神へと復讐の刃を振り下ろす。

 

「それができるから。俺は「大賢者」なんだよ」

 

彼等と共に駆け抜けた時、この一言がきっと極上の爽快感を齎してくれるはずである。そう、彼は大賢者なのだ、故にこそ神々程度木っ端に過ぎぬ、と。

 

爽快感のある最強系の作品が好きな読者様は是非。きっと一つの究極形の面白さに出会える筈である。

 

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