
さて、男と女がデートをする場合、お金を出すのはどちらであるべきなのか? 男一択、という方もおられるかもしれない。割り勘、もしくは各自自分が使った分だけ、と考えられる方もおられるかもしれない。その辺りは各自考えが異なるであろうなので、その考えが合う相手と付き合いたい次第である。
さて、ではこの作品の感想を語っていきたい次第なのだが。この作品、「衝撃作」といううたい文句で宣伝されているらしい。では本当に衝撃作なのか? という問いかけに対し、私ならばこう答える、ある意味で衝撃作、であると。
世界の創世と共に生まれた神と悪魔は数万年の時を経て、光と闇の最終戦争へと辿り着き、宇宙の覇権を巡り争い、その役目を終え。新たな世界、「二周目」の世界では、とある国の海上の上にある、「天乃宙学園」という学園都市に神も悪魔も関係なく集い、一周目の世界の功績などに基づき神格を得た彼らのこの学園での目的は一つ。恋をして愛を知る事。
そんなこの学園では、「神魔決闘」という審判を務める調停委員を介し行われる、超常的な力、神としての力を用い行う決闘でもめ事を解決するルールがあった。その委員の一人、アマテラスの弟であるスサノオ(表紙右)、「宇宙一空気の読めない男」はある日の帰り道、寮を追い出されたという少女、パンドラ(表紙左)に出会い、寮にも帰れないという事で家に泊めることに。
「僕も正直、恋愛って言われてもピンと来ないな」
二周目の世界、求められるのは恋愛。しかしスサノオや先輩であるアポロン始め、恋愛に関するスタンスは曖昧なものもあったり神それぞれ。それは神としての人柄か、一周目のそれぞれの苦い経験からか。そんな中、アマテラスはパンドラの問題を解決する為にも第三者機関として調停委員を再編するという目標を掲げ、功績作りにスサノオと二周目の世界での幼馴染的存在、クシナダヒメが巻き込まれて。その為の功績作りとして、神魔決闘の調停の実績を積み重ねることに。
相争うのはクー・フーリンとモルガン、ブリュンヒルデとインキュバス。一周目では関りがあったりした者達と無かった者達。争う理由は下らぬものであったりする事もある中、パンドラを虐めていた魔族二人が力を吸い取られ、更にインキュバスも神格を吸い取られるという事件が起きて。犯人であったのは神でもあり悪魔でもある意外な相手。その手によりパンドラの封印は解かれ、のっぴきならない大混乱が巻き起こる。
「止めるよ、パンドラ。たぶん、この場でそれができるのは僕だけみたいだからね」
全ての神魔が操られる中、スサノオだけはその影響下になく。それは彼こそが「トリックスター」、あらゆる運命の干渉を受けぬ真に自由なる神魔だから。向き合うのはパンドラの偽らざる気持ち、一周目の世界から抱えていた、人間と同じ切なる思い。
「そのときはまた僕が止めたらいいよ」
その思いを受け止め、暴走する力だけを切り裂いて。危険な力もまるっと受け止めて。再び日常へ戻っていくのだ。
ここにいるのは神と悪魔、だけどこの作品の神と悪魔はまるで我ら人間の隣人かのように気安く、共感が持てる。それは神も悪魔も男と女、生きているからか。 人間と同じように思い、悩み、生きているからこそ。一種、「衝撃作」と言えるのかもしれない。
神と悪魔が共に暮らし、共に生きる。そんな見たことのない世界を見てみたい方は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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