読書感想:泥酔彼女3 「キミに酔ってまーす」「ノーコメント」

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:泥酔彼女2 「弟クンがんばえー」「助けて」 - 読樹庵

 

 さて、前巻の感想で穂積を取り巻くラブコメはここからが本番、と書いて早四年、気が付けばイラストレーター様も変わっていて、今巻が最終巻、な訳である。数年ぶりと言えば今月、ダッシュエックス文庫でも数年ぶりの新刊となる作品が出るのであるが、最近そう言う風潮でもあるのだろうか。とまぁそれは置いておいて。最終巻となるのなら、訪れる展開は何か。

 

 

それは勿論、多角関係の完結、ヒロインが選ばれると言う事。最後に一人選ばれるのは誰か、という話なのだ。

 

「私―――瀬戸のことが好きなの!」

 

 

前巻の最後、七瀬の穂積へのチークキス。それを見、メラメラと燃え上がってしまった羊子ががむしゃらに、半ば破れかぶれに穂積への思いを告白し。ここに七瀬対羊子の体勢が出来上がる事に。

 

「こういうことが増えるんだろうな」

 

穂積を演劇部へと復帰させ、彼の信頼回復のプランを次々と練っていく羊子。勘違いされたまま、それでも勝って見せると笑う水守。 そして七瀬は酒造のPRの仕事が舞い込み、来れなくなって。穂積の心の中、不意に寂しさが沸き上がる。

 

「何だよぉ、もお・・・・・・」

 

日本全国飛び回る七瀬を少しでも支えたいと、頑張ろうとして。羊子の助けにもなるよう、演劇部で頑張って。誰かを選ぶ、という覚悟に思いを馳せながらも、自分にとって面白いと思えることを見つけて行って。その真っ直ぐな言葉に、羊子はどんどん心を揺らされて行って。

 

だけど、選ぶ時は既にすぐそばまで迫っている。それはもう、止められない。水守との対話、そして羊子との思いのぶつけ合いを経て。選んでいくのは七瀬。面倒くさいけれど、愛おしい彼女を選ぶという答え。

 

「自信持とうとしたんだよ!?」

 

「貴女じゃないと、もう駄目なんです」

 

その最初のお仕事は、選ばれた自分と言う結果に揺れ、自分すらも騙そうとする七瀬を支える事。何故彼女を選んだのか、そこにちゃんとした理由はある。彼女じゃないといけない理由がある。それをきちんと、まっすぐに伝えて。

 

「乾杯!」

 

 

その先に続いていくのは、賑やかな日々。例え失恋と言う経緯を経ても、飲み友達として。新たな形で皆でいれて、賑やかに騒げる未来が続いていくのだ。

 

ジェットコースターのように一気に突き進む、総ての決着がつく今巻。前巻まで楽しまれている読者様は是非読んでみてほしい。きっと最後まで満足できるはずである。

 

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