読書感想:転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます7

 

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読書感想:転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます6 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 

 さて、前巻でロイドにとっては格上の相手である魔軍四天王なる面倒な敵が出現し、ちょっとはこの作品の方向性にシリアスが出てくるのか、という訳であるが。いい意味でそんな事もない、と先に明記しておきたい。やはり根底は変わらず、ゆるく時にお気楽に進んでいくのがこの作品の持ち味である。するとどうなるのか。魔軍四天王、及び魔王のような敵を長々と引きずる訳もないのだ。

 

 

「疲れてはいないよ。退屈なだけだ」

 

ヴァルフレイ戦で魔族相手の実験は終わり、実験が終わればその後に確殺の手が用意されているのがロイドのクオリティ。ほぼ反則めいた必殺技をあっさり繰り出し、封印されていた魔族達を次々と消滅させていく中。 戦力アップも兼ねて祠の封印解除で目覚めた地下ダンジョンに潜ってみる事となる。

 

出現する魔物も何のその、最深部で無事にお目当てのお宝を回収した、そこにあったのはコニーにだけ聞こえた声の先にあった隠し通路。その先に何が封印されているのかはとりあえず後回しにし、戻ったが。そこに封印されていたのが一番面倒な存在であった。

 

 

それこそは魔王、魔軍四天王のトップに立つ存在。封印が解けかけ、復活に向けての力が流れ込み始める中。残る魔軍四天王が、魔王の器となるコニーを巡り動き出す。

 

 

だが、今の時代を生きる強者たちにそう簡単に、昔の時代の魔族達が簡単に勝てる訳もなかった。ある剣術の開祖である剣魔ガンジードはシルファとの死闘の果てに沈み。最速を誇るゼンは、学園祭の実施が迫る学園に潜入してみればビルギットの誇る魔道具で捕らえられてオープニングセレモニーに協力させられ。幻惑を引き起こす舞を持ち味とするシェラハは、ロイドの改良した魔道具により切り捨てられる。

 

しかし四天王たちは、それぞれ最低限の仕事は果たしていた。犠牲となる献身の果て、遂に魔王は復活し。天変地異と共に、ロイドとの激突が始まる。

 

「どうでもいいけどさ、お前はいつ本気を出すんだ?」

 

それはお互いの命を狙う本気の戦い、だが同時にお互いの本気を出して遊ぶかのように。自分の限界なんて、後先なんて知った事かと両者共に本気を出してぶつかり合って。その先に待っているのは意外な結末なのである。

 

 

前巻で芽生えた因縁を片付けつつ、ロイドの実力が更にとんでもない方向に突き進んでいく今巻。シリーズファンの皆様は是非。

 

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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