読書感想:成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。 ~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~

 

 

 さて、本日何やらポケモンの新作が発売されたらしいが、前に最近のポケモンとはどんなものやらと調べて、驚いたことがある私である。最近の「がくしゅうそうち」という道具は持っているだけで最大五匹の手持ちに経験値が入るものなのか。私の知る効果は、持っているポケモン一匹だけ、というものだったのだが。そう考えると今のポケモンというのは成長率マシマシ、と言えるものなのだろう。時代も変わるものである。

 

 

というわけでこの作品はどういう作品なのか、というと。成長率がかかわるお話である。成長率がものすごい倍率で増すスキルだけを持った状態から始まる、足の速い成長ものであるのだ。

 

「本来ならランダムなんじゃが、自分でスキルを選ばせてやろう」

 

平凡な少年、柊(表紙左)。ある日、目が覚めた時、そこは謎の空間、目の前にはよくある神様的なビジュアルをした老人。話を聞くとどうも彼は、本来の柊の魂のコピーであり、クラス召喚に巻き込まれるも何らかの影響で出遅れた、という事。何かの縁である、と特別に自分でスキルを選ばせてもらえることになり、考えた末に成長率が上がるスキルを詰め込んで異世界へ。が、それがある意味不味かった。 魔王と戦うため、という名目で召喚してきた、異世界の王国であるアークライト王国の第三王女、リリィ。職業を判別する際に無職、と出てしまい無価値と決めつけられて。微妙な職業しかもっていなかった級友、莉緒(表紙右)とともに、「魔の森」という魔境へ捨てられてしまうことに。

 

「どうせならここでオレがお前らを鍛えてやろうか?」

 

当然、サバイバル技術持ちという例外でもないため大ピンチ。そんな所を助けてくれたのは、「魔の森」に一人で住むスキルマニアな魔族、ヴェルタ―(表紙奥)。素直に事情を説明したところ、魔王というのは確かにいるが、魔族たちが住む国の王、というだけで別に人間の国に攻め入るような人物ではない事、空間転移の魔法はあるけど世界を超えるようなものはなさそう、つまり帰る手段は現状ない事を教えられる。ヴェルタ―の申し出を受け、柊と莉緒は彼を師匠として鍛えられることに。

 

「もっと経験を積め」

 

成長率マシマシなスキルを持っている柊と、魔法関連の成長率マシマシなスキルを持つ莉緒。鍛えられ、主と呼ばれる魔物に立ち向かえるほどになり。ヴェルタ―から、もっと世界を回って経験を積むように、と送り出される。

 

「じゃあ結婚しよっか」

 

目指すはアークライト王国、リリィの元。当然戻るためではなく、押し付けられたブローチを熨斗つけて返すため、取り上げられたものを取り返すために。いつの間にか抱いていた慕情を伝え合い、夫婦として。生活の糧を得るために冒険者として王都を目指す。

 

当然その道は簡単ではない。冤罪をかけられて街を追われるは、指名手配されるわ、クラスメイトが暗殺者としてやってくるは。

 

「よーし、これで正真正銘の自由だ!」

 

その全てを跳ね除け、お礼参りと言わんばかりに正面から乗り込んで、あげく王城までぶっ壊して。意気揚々と晴れやかな気持ちで、王国を離れ飛び出していくのだ。

 

展開力が早めな中、王道的なお話が繰り広げられるこの作品。まっすぐな作品が見てみたい方はぜひ。きっとあなたも満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: 成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。 ~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~ (ダッシュエックス文庫) : m-kawa, さかなへん: 本