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読書感想:ちっちゃくてデカくて可愛い七瀬さんを勘違い元カレから奪って幸せにする - 読樹庵
さて、前巻で始まった雄介とひよりの歩くような速さのラブコメと、ひよりを裏切った愚者である仁秀の転落劇、というのがこの作品の骨子なのだが。最早恋人以上に恋人以上している雄介とひよりであるが。事情を知る者以外、対外的にはひよりは仁秀の恋人、と知っている者には思われている訳で。未来に進む為にも、まずはきちんと凄惨、もとい清算しなければならない。ひより的にはそれはもう過ぎた事だが、知っている者にはそうではない、という訳で。
(やっぱり、ちゃんとした関係になるべきなのかな・・・・・・)
(見てろよ、尾上! 絶対にこのままじゃ終わらせないからな・・・・・・!)
ゴールデンウィーク、ひよりの友人である玲香のお願いで引き受けたバイトが色々あってゴールデンウィークの間中続くも、その間はひよりが家に通ってくれて、最早家族の一員のよう。しかしまだ恋人ではない。待つ、とは宣言した以上待つべき、しかしきちんとしなければ、と思う雄介。その裏、仁秀は、ひよりの母親である睦美に嘘を吹き込み、雄介の浮気の証拠(※勿論そんなものはない)を突き付ける事で関係を瓦解させようと動き出す。
「お前さ、妄想で人に迷惑かけるのやめろって」
だがしかし、そも今までの行動で信用を失いつつあった仁秀は、友人からも見捨てられ。そんな事が起きているとは知らず、ひよりと雄介は友達たちと出かけて遊んだり、二人で水族館に行ったり。プールの授業が始まれば、雄介の細マッチョな身体にひよりが掛かりかけたり、と。周囲からは最早そういう扱いを受けながら、甘く日々を過ごしていく。
そこで水を差すのは、喧嘩しているだけという仁秀の嘘を信じている睦美の、親としての口添え。時ここに至り、二人の間で覚悟は決まる。
「僕の彼女になってもらえませんか?」
「あたしが、あいつと別れた原因は・・・・・・あいつの浮気」
雄介は絶対に幸せにしてみせる、という覚悟を決めてひよりに告白し。彼と言う存在に支えられ、ひよりは睦美に真実を明かし。そうとも知らず、性懲りもなく睦美を味方にしようとした仁秀は、雄介の人柄に触れ彼を認めていた睦美の怒りに触れ、切り捨てられる結果と終わる。
部活からも、友人からも、そして唯一の味方となって貰えるかと思った睦美からも見捨てられ。どん底に落ちる仁秀を置き、夏休み。初めての恋人同士としてのデートの後、雄介とひよりは友人達と夏祭りに出かけ。友人の計らいで、はぐれたていで二人きり。
「・・・・・・しちゃったね、キス」
初めてのキスは、かき氷の味。だけど甘く、記憶に残る味。それを偶々見ていた仁秀が、二奈もバスケ部キャプテンにNTRれた、という衝撃と共に、完膚なきまでの敗北の味を叩きつけられているとも露知らず。二人だけの世界で、恋人としてより深まっていくのだ。
完膚なきまでに敗北させた愚者、しかしまだ、まだ。まだ叩き落とせる部分は残っているだろう? そしてまだ、地獄に堕とされるべき者はいる。 恋人としての深まりと共にその辺りもまだ見ていきたい。
よりざまぁと、甘々が深煎りされる今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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