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読書感想:家事代行のアルバイトを始めたら学園一の美少女の家族に気に入られちゃいました。3 - 読樹庵
さて、前巻で偽物、という枕詞が取れて本物になった晴翔と綾香の関係性であるのだが。既に家族ぐるみの付き合い、最早恋人を通り越して家族、お前ら付き合っちゃえよ、を通り越してお前ら早く結婚しろよ、というレベルなのはここまでお付き合いされている読者様であればご存じであろう。しかし、一気に進む事もない、というより付き合いだしてからの本番、新章。新たな問題も見えてくる、というのが今巻なのだ。
「彼女が出来るって、凄いな・・・・・・」
綾香と付き合う、恋人同士となり。確かに世界は変わって見えて。綾香の母親である郁恵と父親である修一にも報告し、まぁ当然ではあるが受け入れられて。
「・・・・・・もの凄い騒ぎになっちゃうよね?」
が、しかし。忘れてはいけぬ、そも家事代行のアルバイトは夏休み限定であり、もう夏休みは終わると言う事を。では学校ではどうすべきか。綾香に集まる人気から予想される大混乱、そして彼女自身の過去の苦い記憶から、一先ずは二人の関係は隠して顔見知り程度に振る舞う事に。
と言う訳で学校が始まるまでにはいちゃつきましょう、とでも言わんかの如く。雨で延期になってしまった夏祭りの代わりにおうち縁日を開いたりして。
「なら綾香も、恋が愛に変わり始めているのかもしれないわね」
「それは・・・・・・ヒミツ、です」
恋人同士として、彼の隣に相応しくあるために。段々と変わり始める、綾香の思い。しかしちょっと波乱の芽が。二学期が始まって早々、センパイからの二度目の告白を受けた綾香が思わず好きな人の存在を口走ってしまい。晴翔の正体はバレずに済むも、学校中が大騒ぎ。更には晴翔の祖母の勤め先の定食屋が閉店してしまい、晴翔の進路にも暗雲が。
「ですが、家族というのは、新しく増やすこともできるのですよ?」
そこへ手を差し伸べたのは、綾香から相談を受けた修一と郁恵。彼らが持ち掛けたのはビジネスのお話。最早晴翔がいてくれないと、と言う事で、祖母を住み込みの使用人として雇い、晴翔も変則的な同居生活をさせてもらう事になって。気が付けばもはや同居生活が始まり、更に距離の近さは増していく。
「好きだよ綾香。これからもよろしく」
そしてもう一度、約束の夏祭り。友人達の協力で二人きりとなり、共に花火を見上げて、未来に思いを馳せたりなんかして。
綾香の浮かれ具合から大丈夫か、という危惧も浮かんだりする、新章、恋人編開始となる今巻。シリーズファンの皆様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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