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読書感想:ハウリング・ブレイズ 葬焔の剣士と不死の魔女 - 読樹庵
さてさて、前巻より始まった、復讐の相手、氷姫を狙う薫と不死の魔女であるフィオナのバディであるが。一部の読者の皆様、こうは思われたのではないだろうか。果たして氷姫は本当にここにいるのか、と。その答えは是、敵は確かにここにいる。という事で今巻はその影を負い、女学園に潜入する巻なのである。
「〈魔女〉が、同盟を作ろうとしている」
前巻の騒動後、猫遊館にやってきたの「円卓」の一人、アリスター。伝えられたのは、魔女の生態的にはあり得ない筈の、少なくとも七人の魔女が同盟を組み、この「禍龍島」で何かをやらかそうとしているという事。その盟主の名は「夜歌」、氷姫の冥夜時代の名、輝夜に似た名前。
「どうして、わたしが教師役なの?」
が、そちらを追うのは円卓の任務、という事でフィオナに下されたのは、四枚の翼を持つ妖魔が人をさらった後、向かった方向にある女学園への潜入任務。薫が音楽教師、フィオナが生徒という事で潜入する事に。
「彼女の喉笛に食らい付く、手がかりになるかもしれない」
設立したライヒェン・ノイ社の施設が近くにあるその学園にて出会ったのは、施設管理人のカタリナ、たった一人の園芸部員、レイエル。到着早々、薫が見つけたのは失踪した前任の調査員が残した符丁。学園の誰もが彼女の事を忘れていた、だが何故か彼女だけは覚えていた。その符丁が示した先にあったのは何かしらのメモリ端末。薫の仲間である電脳巫女、「八咫烏」に一先ず調査を依頼する事に。
「これが世に出たら、ライヒェン・ノイ社は世界中から糾弾されるだろうね」
結果を待つ中起きるのは、フィオナに私闘を挑んだ生徒が突如四枚羽の妖魔に変貌する事件が発生、だが変じた生徒の事を誰もが忘れてしまい。いよいよきな臭さを増す中、データが明かしたのは不都合な真実。世界で唯一の存在、に関する非道な実験の記録。
『薫にしか、頼めないんだ』
その存在は何処にいる、それは学び舎のすぐ近く。魔女はその秘密を握り、この学園を乗っとっただけ。フィオナに届くのは魔女からの招待、薫もついていこうとするも頼まれ、生徒たちを護る為に天使が眠る研究所へカチコミをかけることに。
「あの子が目を覚ました時のために、居場所を作ってやりたいだけなんだ」
道中、璃音が加わり共闘、たどり着いたのは研究所の深奥。そこで待ち受けていたのは真の敵、もう一人の魔女。地上に向かった妖魔を璃音に任せ、薫は黒幕と対峙して。
「・・・・・・幸せだったよ」
ただ、幸せを望んだ。その為に様々なものを犠牲にしてきた。黒幕と薫、そしてフィオナの意地のぶつけ合い、その果てに。切ない別れは待っていて。謎の人物は意味深なことをつぶやき、去っていくのである。
より世界観広がり動き出す今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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