読書感想:小悪魔たちが離してくれない!

 

 さて、言うまでもなく私の趣味はラノベ読書であるのだがまぁ今更そんな周知の事実はどうでもいい事であろう。読書が趣味、という方は画面の前におられるかもしれないし、映画鑑賞が趣味、という方も画面の前にはおられるだろう。一件似ていないように見えて、上記の二つの趣味は少しだけ似ているのかもしれない。それは、違う世界に連れて行ってくれる、という事だ。

 

 

本をめくれば、映画が始まれば連れて行ってくれる、別の世界に。それが好き、だからこそそういう趣味を持っている方もおられるかもしれない。この作品の主人公、綿子(表紙中央右)もそんな、映画鑑賞が趣味の女子高生なのだ。

 

高校進学を機に、家に越してきた父方の祖父母と入れ替わる形で一人暮らしをする事に。そんな彼女のモットーは、他人の問題には関わらず境界線をしっかりと。そんなモットーと、元来の協調行動が大の苦手な怠惰な部分も相まって。クラスに馴染む事もなく、日々彼女は悪友である元同類、えなと駄弁ったりしつつも、すぐに家に帰って映画鑑賞に励む、という自堕落な生活を送っていた。

 

「我ながら自堕落・・・・・・」

 

そう自覚はしつつも、変わる気もなく。私と言う島には自分一人でいいと。そんなある日、帰り道で遭遇したのは倒れていた少女。気まぐれにモットーを越え話しかけてみればいきなりディープキスをされ。後日押しかけて来たのは、人間界に溶け込んで生活しているサキュバスの一人、ニイナ(表紙中央左)。彼女曰く、サキュバスによって、生きるために必要な「精気」の摂取方法は変わり自分の場合は体液の摂取、そして綿子の精気は、知ればサキュバス全員が狙う程に美味しいとの事で。

 

「ねえ。料理とかできる?」

 

綿子をロックオン、彼女の家も知り所かまわず押しかけてくるニイナを合気道の技で迎撃する毎日の中。実は家事は一通りできる彼女に、体液を提供する代わりに家政婦になって貰う事となり。初めて自分だけの島に他人が入って、二人暮らしが始まる。

 

どったんばったんな日々の中、ニイナの知り合いである、夢を操るサキュバス、ササキ(表紙左上)に夢の世界に引きずり込まれるも逆転したり。ひょんな事から知り合った、映画館で住み込みで働くサキュバス、リョウコ(表紙右上)と映画好き同士として仲良くなるも、精気に触れ過ぎた彼女の暴走で狙われてしまったり。

 

「綿子さん、そろそろ決着をつけましょう」

 

そんな中、唐突に渡された果たし状。これからの生活を賭け、三人対綿子の闘いとなる中。サキュバスだからこその策に嵌められ屈服させられそうになるも、ニイナが精気を吸い過ぎて暴走、だけど死んでもいいと精気をため込んだままで逃げ出して。彼女の本心を知った綿子は、ササキとリョウコと共に彼女を追いかける。

 

「あなたがいないと、家が静かすぎるの。だからわたしのそばで、これからも騒がしく過ごしなさい」

 

伝えたい思いを伝えるために。いつの間にかいないと寂しいと思っていた気持ちを伝えるために。夢の世界に入り込んで確かに伝えて、仲直りをするのである。

 

どったんばったんなコメディの中、仄かなガルコメの味がするこの作品。賑やかなガルコメを見てみたい方は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

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