読書感想:「キスなんてできないでしょ?」と挑発する生意気な幼馴染をわからせてやったら、予想以上にデレた2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:「キスなんてできないでしょ?」と挑発する生意気な幼馴染をわからせてやったら、予想以上にデレた - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻でいつか夫婦になる二人、一颯と愛梨の物語は幕を開けた訳であり、キスと言う行為が二人の関係を動かし始めた訳であるが、この二人、お互いに素直になれなくてじれったい、というのは前巻を読まれている読者様であればご存じであろう。つまりはどういう事か、話しは簡単、今巻ももどかしく、じれったいのである。

 

 

しかし、これもまた確か、という事がある。それは、一度生まれたものはそう簡単には死なない、火が点いたのなら簡単には消えない、一度動き出したのならば、簡単には止まらないと言う事。 いつか来る確定した未来に向けて、どんどんと動いていくのである。

 

「・・・・・・キスまでした仲なのに、今更じゃないかしらね?」

 

前巻の最後、雨中の中に二人でいて、更にはキスまで交わした事で二人揃って風邪を引き、おまけに運悪く一颯の両親は旅行で不在であり。結果として愛梨の家でお世話になる事になり、何故か同じ部屋で寝ることになって。お互いに風邪の状態であっても、何とか身体を拭いたり、と看病して。何とか風邪を治して二人は、また学校に戻る。

 

『愛の勝利ですねぇ』

 

体育祭で男女二人三脚に出ることになって、抜群のコンビネーションを見せつけたり、ハロウィンで仮想を決めて、結果的に悪戯が確定してしまったり。更には、秘密で友人である女子、陽菜と二人で出かけた一颯に愛梨が嫉妬してしまったり、今度は校外試験の後にカラオケに出かけて、悪戯し合って、文化祭での演劇で、息ぴったりのコンビネーションを繰り広げたり。

 

 

その最中、この校外試験が今巻における問題を引き起こす。一颯に比べ悪かった愛梨の結果、そこから出てしまう、ちょっと絶望な未来。心が折れてしまう愛梨を、一颯は「駆け落ち」という形で連れ出して。貯金をはたいて、日本一有名な遊園地へと二人で弾丸的に遠征する。

 

「バレちゃうじゃん」

 

その一件が、変えていく。二人の関係の新たな一歩への呼び水となる。何かが変わっていく、だけど意地っ張りだからこそ認めさせるのは相手から。 空回りな方策、を練っているように見えてしまうかもしれない。だけど、確かに二人の関係は動き出したのである。

 

本格的に動き出して、二人の中で確かな思いが育っていく今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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