読書感想:死亡遊戯で飯を食う。4

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:死亡遊戯で飯を食う。3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 生き抜く事、勝ち抜く事。それは傷を負う事、傷ついていく事。と、いうのは幽鬼の師匠である白士の肉体改造ぶりを見ていれば皆様もご存じであろう。 その後を継ぎ、師匠の願いを叶えんとする幽鬼も、生き抜くたびに傷ついていく。その傷は、身体に溜まっていく。それ即ち。生き抜くにつれて生き抜くのは、難しくなっていく、という事なのだ。

 

 

そして物語の構成上、時間経過が認識しにくい今作品であるが。始まりの頃から比べると、大分時間が経っていた、というのが分かるのが今巻であり。今まで中々触れられなかった現実世界に光を当て。色々なものを動かしていく巻なのである。

 

「無事生き残ったってことは、問題なかったんだろう」

 

「クラウディビーチ」の八日目、真熊が指摘したのは、幽鬼の身体的な変化。

 

「なかなか尻尾をつかませてくれなくて・・・・・・」

 

そう指摘されているとは露知らず、幽鬼がエージェントに相談するのは、最近通っている夜間学校で、何やら見られている気がする、という事。見られているだけならともかく、どうも荷物をあさられたりと実害も出ている様子。 エージェントに手伝ってもらいながら犯人を追えば、見つかった真犯人は意外な経歴の持ち主で。

 

それはともかく、幽鬼は放っておくことが出来ず、「クラウディビーチ」の裏で起きていた、参加者がほぼ全滅したゲームの謎を追う事となる。 手掛かりを求め、職人の元にいってみればヒントとして与えられたのは、とある彫り師の名前。 その人の元を訪ねる途中、かつて関わったプレイヤー、毛糸と再会し。しかしその彫り氏の館でメイドをしている双子のプレイヤー、灰音と心音と共に見つけたのは、その彫り師の遺体。幽鬼以外の三人が、身を護る為ゲーム外での犯人の殺害を企てる中、幽鬼は一人、日常に戻ろうとする。

 

が、しかし。何の因果か彼女達は新たなゲームの場に集う事となる。 犯人である殺人鬼、紫苑は逃げる為にゲームに参加し、灰音も殺害の為にゲームに参加し、幽鬼は偶々居合わせるそのゲームの名は、「ハロウィンナイト」。夜の南瓜畑を舞台に、激辛のお菓子を手に、武装し肉体を改造された子供達から逃げ回るゲーム。

 

「望むところだ」

 

その中、対峙するのは紫苑。突かれてしまうのは、視力を失いつつある右目、という最近できた弱点。プレイヤーとしての知識と勘、あとは運を使い切り何とか生き残るも、その勝利は今までで一番危うく。

 

「やっとつかまえました」

 

その中、感じるのは自分も師匠の様に誰かに託すのか、という終わりの予感。その最中、訪れるのは押しかけ弟子。

 

一気に終わりへのカウントダウンが見えてくる中、果たして幽鬼は生き残れるのか。シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: 死亡遊戯で飯を食う。4 (MF文庫J) : 鵜飼 有志, ねこめたる: 本