読書感想:エロティカル・ウィザードと12人の花嫁 1

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https://www.amazon.co.jp/dp/4798621226/?tag=a8-affi-287285-22&a8=2Co3OCRMmFpkR9zuzi7zCopWpjPwnjKuEi7hR979phyMmFop8FKtnjcMVFH.S.K7DhajuLo0DCo35s00000009884001

 

突然ですが読者の皆様、エロい魔法って良いと思いませんか?

 

・・・え? いきなり何だ? 興味ないしどうでも良い? そうでしたら失礼いたしました。

 

さて、この作品は魔法使いが当たり前に存在する世界の中、魔法使いの卵でありながら満足に魔法の使えない落ちこぼれだった少年、隼平(表紙右)が実は魔王の生まれ変わりだったと判明する事から始まる作品であり、純潔を守らせるための魔法や相手に性的快楽を与えたり、裸にひん剥くといったエロい魔法しか使えないと判明する作品である。

 

普通であれば諸手を挙げて喜ぶかもしれない、それが思春期男子の特徴かもしれない。それが当てはまらぬのが隼平であり、当たり前のように存在する格好いい魔法使いに憧れる、等身大の少年だからこその拒絶なのである。(確かに普通考えるとまずは戸惑いが来るのが普通であるかもしれぬが)

 

そんな彼が出会うのは魔王を討ち滅ぼした勇者の末裔、ソニア(表紙左)。魔王の遺物を探す放浪の魔女、メリル。そして烙印を刻み込まれた実験の犠牲となった少女達。

 

知る真実は残酷で、過去の事件にも救いがなくて。

 

そう、これは等身大の少年が覚悟を決め自らにしか使えぬ魔法と向き合う作品であり、エロを前面に押し出しながらもはっちゃけずにお行儀よく、手堅くまとまったお行儀のよい作品である。

 

新人賞受賞作品という事もあり、未だに粗削りな部分や未熟な部分も目立つが、確かな素養の良さは感じられるので是非これからも続刊してほしいと私は思う。

 

画面の前の読者の貴方は、この作品を読まれるだろうか。読まれたらどんな感想を抱くのだろうか。もし宜しければ私に是非聞かせてほしい。