
さて、時に寝取りもの、というのは様々あるが例えばゲームにおいては基本的に、年齢制限がつくゲームに多い、のかもしれない。一般向けもので、そういう寝取りものを見た事がない気がするので。そう考えると、寝取りというのは特殊性癖、ニッチな方向の需要を満たす、ものなのかもしれない。まぁその方が良いのではないだろうか。一般性癖、とは言えぬかもしれないので。
という訳でこの作品はどういう作品かと言うと。一般的な年齢層向けのゲーム世界の、寝取り悪役に転生してしまい始まるお話なのだ。
「悠久のアガぺイア」、というゲームがあった。それはスマホや銃が存在する近代的世界の中、魔霊と呼ばれる化け物に、霊術と呼ばれる超能力で対抗する「守人」を育てる学校を舞台に、様々な美少女達と授業や戦いの中で絆を深め、結ばれるまでを描いていく所謂王道のゲーム、なのだが。とんでもない核地雷があった。その名はマコト(表紙中央)。条件を満たすと突入してしまう寝取りルートに必ず登場しヒロインを寝取っていく「脳破壊請負人」。大炎上の原因になったキャラ。
「寝取り野郎はねぇだろ・・・・・・」
そんな存在へと、本作主人公、「悠久のアガぺイア」でダメージを負った一人である純愛大好きな男は転生してしまった。主人公、はなりたくない。恋がしたいわけではなく見守りたい、派だから。だがマコトだけは嫌だったのに。敢えてポジティブに考える、本来の寝取り役は消滅したからこそ自分が行動しなければいい、と。そう思い、彼は本編と同じく学校に通う事に。
「私、どうしても強くなりたいの。できれば今すぐに」
が、しかし。マコトからすれば想定外の事があった。それは本来の主人公、ユキトがあまりにも鈍感、であった事。隣にいる幼馴染、ヒカリ(表紙右)の思いにも気づかず、それどころか選択肢としては間違いな行動ばかりをとり。頭を抱えてしまう中、強力な魔霊との戦いで活躍できなかったヒカリはマコトに鍛えてほしいとお願いし。その危うさにこれ断ったら闇落ちルート一直線なのでは、と気づいて。お金の贅沢な使い方で強引なレベリングで鍛えあげる事に。
「いい加減にしろ、このヘタレ女っ!」
鍛えあげた、のは良かったのだが。マコトは気づいていなかった。段々と、普通にヒカリが心のどこかで彼に惹かれ始めている事。技術を鍛えあげても、心まではそう簡単に鍛えられてはいないという事。肝心なところで尻込みしてしまう彼女を半ば強引に送り出し、きちんと告白させて。再び現れた強力な魔物との戦いへ。
「鏡映しの存在と言ってもいいでしょう」
その先、明かされるのはこの世界への転生の真意。何故マコトが選ばれたのか、という理由。結果、ヒカリは真っ直ぐにマコトに惚れ始め。なぜこうなったと頭を抱えるしかなくなるのだ。
王道に一ひねり加えた面白さのあるこの作品。ちょっと違った面白さを見てみたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
悪逆のアガペイア 1 ~恋愛RPG最強の寝取りチャラ男に転生したけど、俺は絶対に寝取ったりしない!~ (HJ文庫 さ 12-01-01) |本 | 通販 | Amazon