読書感想:奈落ちゃんはコミュ凶です。 ~超難度ダンジョン『奈落』と知らず特訓した結果、モンスターより人間が怖い最凶探索者になりました~

 

 さて、突然ではあるが私はコミュ障である。と友人に言ったらあり得ぬと驚かれたのだが、コミュ障かそうでないかは、自分の基準と他人の基準は違うかもしれない。ではコミュ障というのはそもそもどんなものか。やはり、人と喋れない、顔を見れない、などが主な特徴としてあげられるのだろうか。

 

 

という訳でこの作品はどんな作品か、というと。引っ込み思案で陰キャなラクナ(表紙)が友達を作る為にダンジョン配信を始めるお話であり、無自覚チートな彼女がコメント欄と世界に大波乱を巻き起こしていくお話なのだ。

 

およそ百年前、世界中に発生したダンジョン。混乱し、少しずつ法整備も進み。今やダンジョンを探索する「探索者」は一つの職業として成り立ち、ダンジョン配信は人気を集め。ダンジョンは現実に根付いていた。

 

「これなら、私でもできるかもしれない・・・・・・!」

 

そんな世界の神奈川県羽古根町で生まれ育ったラクナ。小さい頃からコミュ障、小学生の時に友達を作ろうと一念発起するも見当違いの方向に進んでしまい友達が出来ず。彼女が級友のスマホの画面を覗いて希望を見出したのは探索者、という職業。登録できるのは十六歳から、それまでは特訓しようと決意し、帰り道の山道にある洞穴で人知れず特訓していた。

 

「あぁー・・・・・・せっかくのまんぷくチャンスが・・・・・・」

 

さて十六歳、初めて潜ったのは初級ダンジョン。帰り道が分からなくなり壁をぶっ壊して、ついでに警告してきたドローンもぶっ飛ばして。彼女が迷い込んでしまったのは上級ダンジョン。が、彼女は中級ボスと呼ばれる魔物すらもご飯としか見ておらず、ビンタ一撃で討伐していた。

 

何故そんなことが出来るのか、というと。それは彼女が特訓していた洞穴は、国に管理されていない、超級と呼ばれる規格外のダンジョン、「奈落」であり。そうとは知らず特訓していた彼女は上級ダンジョンくらいは装備なしで戦えるくらいには強くなっていたのだ。

 

「皆さんを人間だと思うから怖いんですよね」

 

当然、注目を集める。ボスである希少種のドラゴンを討伐した所で、警察の探索課の刑事、久地岡と姫澤がやってきて連れ出され、事情を聴かれて結果としては羽古根の治安維持に一役買ったという事で不問にされ。 二回目の配信、そこに集まったのは三万五千のリスナー。ラクナにより何故かリスナーは「焦げたまご」と認識されることになって。

 

「・・・・・・本気を、出しても!」

 

二回目の配信、そこで人気配信者、千切が強力なスライムに襲われていたのを発見し、勇気を出して助けに入り。彼女が見せたのは、明確な武術の型。奈落に消えた英雄、玄武が用いていた武術の型。

 

それを見せたことで呼ぶのは新たな因縁。三回目の配信、やってきたのは玄武の孫娘、雛。モンスター討伐数で勝負、の途中でダンジョンが奈落に接続してしまい。ラクアにとっては遊びなれた相手のような魔物たちを相手に、雛と共に全力で戦い抜いて。

 

「―――アタシと一緒に、『奈落』を攻略してくださいッ!」

 

「・・・・・・はいっ!」

 

戦いの後、雛がお願いしてきたこと。それはラクアの新たな目標となり。新たな戦いが始まるのである。

 

無自覚最強、しかし人間大苦手な少女が巻き起こすほのぼのドタバタが見どころであるこの作品。くすりと笑って満足したい方は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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