読書感想:ダンジョン配信者を救って大バズりした転生陰陽師、うっかり超級呪物を配信したら伝説になった1

 

 

 さて、時に画面の前の読者の皆様は陰陽師と聞いてどんな人物を連想されるであろうか。東京レイヴンズ辺りか、それとも安倍晴明辺りか。様々な答えはあるかもしれない。しかし、陰陽師、ひいては陰陽術というものの各媒体での描かれ方を見ていると。意外と魔法みたいだ、という事を思われた読者様は果たしてどれだけおられるだろうか。実際、陰陽術とは割と日本風の魔術師といっても割と的を射ているといってもいいかもしれない。

 

 

しかし、陰陽師というのは割とマイナーな術に分類されると思われるのだろうが何故だろうか。割と形態的に一般的な魔術とはだいぶ異なり、専門知識が必要だから、という所もあるのだろうか? そんな専門知識が必要な陰陽術を使う陰陽師が、ソラ(表紙左)。平安時代から転生してきた陰陽師であり、世界各地にダンジョンが出現している世界で陰陽師復権を目指して配信しながら頑張っている主人公である。

 

「えっ、これってそんなレアなの!?」

 

が、しかし。陰陽術の現存を信じてもらえずいつも合成と疑われ、配信が盛り上がらず。だけど、ダンジョン下層で襲われていた大人気配信者、リカ(表紙右)を助け、彼女の配信に映って注目を集めた事で、全てが変わりだす。 助けた次の配信、いつも乾燥機として使っているダンジョン産のアイテムを配信で見せたら、それが超級呪物と呼ばれる激レアに過ぎるアイテムで。 そのあまりにもな世間知らずと、いい意味でのおバカな純朴さで一発バズり。超大手からの配信企業からの勧誘もやってくる。

 

「どうせ有名人を目指すなら、サクヤとが良い」

 

だが、彼はそれを断って、同級生でありIT企業の社長令嬢、サクヤの提案に乗って。彼女と一緒に有名人を目指す事となり。彼女に撮影を一任して、よりとんでもな配信をしてしまい、視聴者からの笑いと注目を独占していくのだ。

 

イレギュラーなボスとタイマン張ってソロ討伐して式神にし。式神になった騎士王が割と脳筋気味なアホの子であった事で、ダンジョン配信がより笑える事態になって。何だかんだと愛されていく中、巻き起こったのは地上が魔物に襲われる異常事態。行かなくてもいい、だけど、陰陽師として放置はできない。式神達と飛び出していって、戦闘に介入し。人々を守り抜いて、魔物達を壊滅させる鍵となって。

 

「そんな時に、必ず来てくれる人が居たら・・・・・・いいなと」

 

その活躍に世間で巻き起こるムーヴメント、それをサクヤが策略で纏め、ソラを中心に会社にする事で世間の話題を掻っ攫い。気が付けば本人も知らぬ間に世間の話題の中心になっていくのだ。

 

こまけぇこたぁいいんだよ、楽しめばいいんだよ、と言わんばかりにドタバタと一筋の熱さで攻めてくるこの作品。 肩の力を抜いて楽しみたい方は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

ダンジョン配信者を救って大バズりした転生陰陽師、うっかり超級呪物を配信したら伝説になった 1 (HJ文庫 ひ 07-01-01) | 昼行燈, 福きつね |本 | 通販 | Amazon