
前巻感想はこちら↓
さて、前巻で始まった二年の休暇の間のフランツの冒険者生活。何だか水戸黄門みたいな方向に踏み込みつつある気がするが、フランツを黄門様、とすればマリーアは刀ではなく杖が武器だが助さん、タタはお銀、と強引に仮定して何が足りないかと言うと。素手で戦う格さん相当の人物が足りない気がする、のは私だけだろう多分。と言う訳ではないが今巻では武門の名門である貴族の娘でありフランツの婚約者候補、カタリーナ(表紙左端)が仲間になるのが今巻なのだ。
「困っている者がいたら助ける。それが冒険者だ」
前巻で仲間になったタタと共に向かうのは港街、リウネル。その途上で遭遇したのは豪華な馬車が魔物に襲われている現場。しかし襲っているのはレッドボア、という割と楽に倒せる魔物、という状況であったが何なく解決し。そこで遭遇したのは、実は侍女であったレオナとその主、カタリーナ。リウネルに観光に行く途中、という彼女も同道する事になりリウネルに到着。早速海産物を楽しんだり、街の領主の息子、フーベルトも交えて釣りを楽しんだり、とのんびりと。
「どういう強運なの!? 逆に不運なの!?」
「淑女の嗜みよ」
が、しかし。フランツ歩けば事件に当たると言わんばかりに事件はやってくる。港へ襲来するのは凶悪な魔物、クラーケン。殴り系近接系なカタリーナと共に討伐した後、海の中を探って見つけたのはクラーケンを誘導してきた、と思しき魔道具。それが仄めかすのは、リウネルが属するヴォルシュナー公国に隣接し貿易相手であるサヴォワ王国の関与。関係は険悪ではなく、そもヴォルシュナー公国の主、ヴォルシュナ―公爵はフランツがいつか捕まえると誓っている、きな臭い相手。 妙な予感を感じる中、サヴォワ王国で内乱が発生、更には内乱を制した王国貴族、ザイフェルト公爵が帝国に向け宣戦布告してきて。フランツは冒険者家業を一時中断、騎士団長として剣を取る。
「少しでもフランツ様のお役に立てるように」
しかし、そも宣戦布告から怪しく、戦争の条件も怪しく、更に王国兵士は素人かと思われるほどの烏合の衆、というおかしい所ばかり。それはフランツを殺す為だけに仕組まれた戦争。そこへと重要な情報を携えた仲間達が駆けつけ、己の正体を明かしたマリーアにより、フランツを狙った凶矢は退けられて。敵軍の中にいた第一王子の願いもあり、フランツは下手人を捕えるために騎士団を率い王国の王都へ。敵の必殺の策を退けてしまえば後は一直線。ザイフェルト公爵、ヴォルシュナ―公爵共に捕えることに成功し。
「ああ、いつか恩を返せるように頑張ろう」
降ってわいた国難を解決し、戻るのはいつもの冒険者の日常。どんどんと進んでいく中、彼らが変えていくものもあって、救っていくものもあって。少しずつ、認識を変える力となっていくのだ。
世界が広がり、より爽やかになる今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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