読書感想:霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない2

 

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読書感想:霊能探偵・藤咲藤花は人の惨劇を嗤わない - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で「かみさま」のいない世界の中をあてもなく、ただ二人だけで生きていく為に何処へ行くとも知れず。「かみさま」の死んだ混乱を突き、逃走を始めた藤花と朔であるが、その逃亡劇はきっと長くは続かない、とは画面の前の読者の皆様も思われているのではないだろうか。何せ彼等を追う「家」の力は圧倒的、下手をすれば警察等の公的権力の投入さえもあり得てしまう。そんな事になったとしたら、只の一般人である彼等には何も出来ぬ。

 

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読書感想:魔女と猟犬3

 

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読書感想:魔女と猟犬2 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、随分とこのシリーズの感想を書くのも久しぶりな気がするが、前巻は果たしていつ刊行されたのか、というと何とちょうど一年前である。なのでこういう言い方をしてしまうと荒れかもしれないが、もしや打ち切りになってしまったのではと心配されている読者様もおられたかもしれない。だが安心してほしい。この巻の感想を書いていると言う事は、このシリーズはまだまだ続いていると言う事であるので。

 

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読書感想:一日百回(くらい)目が合う後輩女子マネージャーが想っていること

 

 さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様は部活動と言う物に青春を賭けられた事はあるであろうか。仲間と時にぶつかり合い、切磋琢磨し。大きな一つの目標の為に皆で頑張る。それは正に青春の香りのするかけがえのない一時である。そんな時間を、画面の前の読者の皆様は過ごされた事はあるであろうか。

 

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読書感想:じつは義妹でした。3 ~最近できた義理の弟の距離感がやたら近いわけ~

 

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読書感想:じつは義妹でした。2 ~最近できた義理の弟の距離感がやたら近いわけ~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で私はこの作品、ひいてはシリーズを弾けるようなラブコメ、と言ったと思うが勿論その部分は間違ってはいない筈。しかし私は一つ、掘り下げきれぬ所があったのかもしれない。それは「家族」という感情、関係である。晶と涼太にもう心配はないのかも、と私は言ったかもしれぬ。しかし実はまだまだ心配事だらけだったのかもしれない。その「家族」、という関係と絆が掘り下げられ重要なファクターとなっていくのが今巻なのである。

 

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読書感想:うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 もう俺はダメかもしれない。

 

 さて、この作品の感想を書いていく前に、まずはこの作品のタイトルを見てみてほしい。「ギャル」ではなく「ぎゃる」である。先に言ってしまうがこれは作中における変換ミスである。しかし、この作品を読むと何処か納得できるものがあるのかもしれない、という事を先に言っておこう。何故ならばこの作品のヒロインである「ギャル」、志乃(表紙)は「ぎゃる」という形容詞の方が似合うかもしれない、と思われるからである。

 

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読書感想:高嶺さん、君のこと好きらしいよ

 

 さて、人の噂も七十五日、なんて言うけれど実際の所は七十五日もかからず消えていくものである。しかしそれはあくまで口伝いでしかない。現代においてはSNSという厄介なものが存在し、そこに残った噂はデジタルタトゥーとして簡単には消えぬものである。だからこそ、噂話は鵜呑みにはしてはいけない。それが本当なのか、きちんと裏を取ってから情報は取り込みたい次第である。

 

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読書感想:変人のサラダボウル3

 

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読書感想:変人のサラダボウル2 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、まるで水のようにするりと飲みこめる、若干コンパクトなページ数の中にこれでもかと混沌を詰め込んだ今作品であるが、今巻においてはラブコメ色が強くなるらしい。しかし画面の前の読者の皆様も何となくお察しではないだろうか。この作品においてラブコメをやるとしても絶対に簡単にいくわけがないと。その通りなのである。それどころかラブコメという色を加える事で、更に混沌を増していくのが今巻なのである。

 

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