読書雑記:九月もそろそろ終盤に入っていくので、近日発売の新作の中から個人的期待の新作及び続刊についてなお話。

こんばんは。今日も今日とてラノベ読み、最近何かあまりいい事がない気がする真白優樹です。本日は発売日前恒例、新作及び続刊についての紹介をしたいと思います。

 

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千歳くんはラムネ瓶のなか4 著:裕夢先生 絵:raemz先生

 

ではまずはガガガ文庫から始めます。まずはこちら、チラムネこと千歳くんはラムネ瓶のなかの続刊です。今巻は千歳くんの過去、野球部時代にも触れてくるとの事で、果たしてどんなお話となるのか楽しみですね。

 

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塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い3 著:猿渡かざみ先生 絵:Aちき先生

 

続きましてはこちら。しおあまこと塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘いの続刊です。今巻は夏祭り、及び佐藤さん初めてのバイト回という事で、果たしてどんな初めてが待っているのか。楽しみに読みたいと思います。

 

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呪剣の姫のオーバーキル ~とっくにライフは零なのに~ 著:川岸殴魚先生 絵:so品先生

 

続きましてはこちら。編集長殺し等個性的な作品を数々手掛けられた川岸先生の新作となります。既にガガガ文庫の岩浅様がtwitter上で散々スプラッタアピールをされておりますが、表紙からもう分かりますねスプラッタ臭が。果たしてどこまでオーバーキルが起きるのか、楽しみです。

 

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姉ぶる初恋相手に絶対敗けない! 著:佐倉唄先生 絵:なたーしゃ先生

 

ではここからはファンタジア文庫の紹介です。まずはこちら、富士見ファンタジア文庫でかつて作品を出されていた佐倉唄先生の新作です。初恋の相手が姉になった恋愛闘争劇、この闘争劇という部分が私はとても気になります。

 

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経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。 著:長岡マキ子先生 絵:magako先生

 

続きましてはこちら。富士見ファンタジア文庫講談社ラノベ文庫で作品を手掛けられた長岡先生の新作です。読むときっとステキな気分になれるというキャッチコピー、これは期待するしかないですね個人的には。どんなラブコメなのか楽しみです。

 

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好きで鈍器は持ちません! ~鍛治と建築を極めた少女は、デカいハンマーで成り上がる~ 著:山田どんき先生 絵:希望つばめ先生

 

富士見ファンタジア文庫三本目はこちら。初お目見えとなるのでしょうか、山田どんき先生という方の新作です。あらすじを見る限り中々のハードモードなファンタジーの感じがしますが、果たしてそのハンマーでどう成り上がるのか。楽しみです。

 

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ただの屍のようだと言われて幾星霜、気づいたら最強のアンデッドになってた 著:九頭七尾先生 絵:チワワ丸先生

 

四本目はこちら。小説家になろうで数々の書籍化作品を手掛けられている九頭七尾先生の新作です。一度は画面の前の読者の皆様もその名前をお見掛けしたことがあるのではないでしょうか。アンデッドが主人公のファンタジーという事で、果たしてどんなファンタジーとなるのか楽しみです。

 

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我が魔道書は此処に在り 没落貴族と魔道学院 著:大黒尚人先生 絵:白井鋭利先生

 

五作品目はこちら。作者である大黒尚人先生、この名前に聞き覚えはあられるでしょうか。そう、富士見ファンタジア文庫フルメタルパニック! アナザーシリーズを手掛けられていた作者様の新作となります。前作とは全く毛色を変えたファンタジーとの事で、どんな色が見えるのか楽しみです。

 

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転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る2 著:丁鹿イノ先生 絵:風花風花先生

 

では最後、六作品目はこちら。このブログでも記事を書きました作品の続刊となります。出会いと別れと新たな戦いという事で、どんな戦いが待っているのか楽しみです。

 

以上、期待の九作品でした。では明日からもどんどん読んでいきたいと思います。

読書感想:ジェノサイド・リアリティー 異世界迷宮を最強チートで勝ち抜くシリーズ

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極限状態、その瞬間にこそ人の本性が垣間見えるというが、果たして画面の前の読者の皆様はもし唐突に緊急事態に巻き込まれてしまったら、どう動かれるだろうか。

 

突如、とある高校の一学年の生徒達は異世界へと否応なく、唐突に転移で送り込まれる。

 

その世界は、只の子供達である彼等にとっては正しく非日常、但し難易度はハードどころかインフェルノ。魔物達が跋扈し、命の価値が何処よりも低い世界。この世界には子供達を守ってくれる大人も法律も存在はしない。力なき者はどうなるのか。その答えは簡単、自然淘汰が如く無惨にその数を減らされていくだけである。

 

六十余名、それは一日で殺された生徒の数。もうお分かりであろう、この世界においては戦えぬ者は簡単に死んでいくだけなのだ。

 

正しく極限状態。命がけの死闘を強いられる子供達の心は歪み規律が徐々に崩れ始め、無法が彼等を裏で支配していく。

 

ある者は本能に従い、ただ子孫を残そうと見境がなくなり。

 

またある者は、強権を以て生徒達を纏め秩序を創り出そうと奔走し。

 

その裏で、箍が外れたならず者達が迷宮にたむろし富の強奪を狙う。

 

 

だがしかし、この作品の主人公であるワタルは気付いていた。この世界は自分がやり込んだ超ハードなゲーム、「ジェノサイド・リアリティー」に酷似した世界であると。

 

他の人が知らぬ事実と攻略の為の情報を彼だけが知っている。だからこそ他の者達が手間取る合間に最短距離で最強となる事が出来る。

 

他者の行動などつゆ知らず、どんな秩序にも従わず。早々に殺し合いにも適応し一人奥深くまで潜っていくワタル。そんな彼に女達は注目し、彼の隣にいたいとその側に集まっていく。

 

NPCのうさ耳少女、ウッサー(一巻表紙)。生徒会長の幼馴染であり迫害された薄幸の少女、和葉(二巻表紙)。

 

数々の少女達を振り払おうとすれば出来ただろう。だが出来ぬのは彼の気性か、それとも人間らしい優しさか。

 

「・・・・・・出たとこ勝負だな」

 

この作品の中で繰り広げられているのは文字通り死闘である。一線先が死かもわからぬ激突であり、正に地獄もかくやという極限状態であり、その中で繰り広げられているのは本能と本性をさらけ出した子供達の群像劇なのである。

 

だが、だからこそ。下手にファンタジーに寄せずリアリティーがあるからこそ地獄が際立っている。だからこそ現実感があり読み応えがあるのがこの作品なのである。

 

一巻から二巻まで三年もの間空いてしまったこの作品。しかし三年前も今も変わらず通用する面白さがあるのは確かなのである。待たされた分面白いのも確かなのである。

 

ファンタジー好きな読者様、人の命が軽い作品が好きな読者様にはお勧めしたい。きっと貴方も満足できるはずである。

 

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読書感想:ひきこまり吸血姫の悶々3

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/05/14/234439

 

次回、コマリさん海へ行く。さぁーてこの次も(以下自主規制につき省略)

 

さて、下らないというか恐らく滑っているであろう小ネタな前置きは途中省略として、今巻は初めてコマリが外国へと出向く巻であり、国外についてのお話が本格的に語られる巻である。そして、世界にコマリの覇道がこれでもかと示される巻なのである。

 

では、そのカギとなるのは誰か。それは外国である剣の国の将軍、ネリア(表紙左)である。

 

やっと取れた休暇を満喫するために、サクナやヴィル達と共に海へと向かうコマリ。その彼女の元を訪れたネリアは提案する。

 

「一緒に世界を征服しない」?と。

 

一方、別の国である天照楽土から来訪した外交使節、カルラもまた提案する。

 

「一緒に世界を平和にしませんか」?と。

 

二人が提案する方法は違うのかもしれない。だけど、それは確かにコマリが望む世界平和と心同じくする思想であり、平和にする方法は違えど、その思いは同じなのである。

 

悩み再び誤解と勘違いの果てに、巻き起こるは国対国、世界を巻き込む大戦争

 

その戦いの中、明らかとなるのはネリアを縛る呪縛の鎖。そして剣の国を蝕む卑劣な科学者の悪逆非道な思惑。

 

どの国もどの王も。世界の平和を願っている。だけど武力による世界征服は意味がないと皇帝は断言する。人と人とが助け合える世界こそが理想である。その為に悪人を成敗し、人の心に希望を齎して救世主であり改革の旗振り役となる者こそがコマリであると。

 

「おことわりだ」

「お断りよ」

 

最後に二人そろっての拒絶を突き付けられ。光の中に消し飛ばされるその一瞬まで。彼が悪役としての姿を貫いたのは、やぶれかぶれか、矜持か。それともコマリに魅了されたが故の選択か。

 

平和を目指す為、並び立つだけが形ではない。己と仲間達の武をぶつけ合い殺し合いを繰り広げ、それでも笑顔でぶつかり合って笑い合える彼女達の事を、「友達」であり「同士」と呼ぶのだろう。

 

今巻は前巻までとは違い、一気に畳みかけていくのではなく布石を一つずつ着実に積み上げ、一気に崩すかのような展開をしている。しかし、だからこそ一気に崩れたその瞬間から面白さが跳ね上がり駆け抜けるのである。

 

前巻を楽しまれた読者様、やっぱりファンタジーが好きという読者様も是非。きっとまた満足できるはずである。

 

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読書感想:終焉を招く神竜だけど、パパって呼んでもいいですか?2

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前巻感想はこちら↓

https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2020/05/15/002036

 

さて、先に残念なお知らせをする事をお許し願いたい。この作品は今、二巻打ち切りの危機に陥っているらしい。なのでどうか画面の前の読者の皆様。この作品を応援してほしい。私個人としては、この作品は今の世の風潮の中でこそ続くべき作品であると思うので。

 

ではこの二巻はどんな物語が展開されるのか。

 

その答えは迫る夏という季節へ向けて深まる家族の絆。そしてかつてリヤンが殺し損ねてそのまま忘れ去っていた魔族、ゼノリオがレイの命を盾として真夏の吹雪を巻き起こすという騒動の一幕である。

 

「あのね。私が眠るまでパパかママかそばにいてくれたら嬉しいなぁ・・・・・・って」

 

愛娘であるアマデウスの控え目ながらも可愛らしいおねだりに心撃ち抜かれて。

 

甘々な夫婦のじゃれ合いをしていたら愛娘に邪魔され、危うくその毒に侵されそうになったり。

 

しかし、そんな尊い日々を邪魔せんと言わんばかりに、リヤンへの身勝手な復讐の憎悪に燃えるゼノリオが街を吹雪で包み。

 

街を、街の人達を守る為、レイは自らの体をかけて術式を発動させる。

 

制限時間は一時間。どう考えても八方塞がりなこの窮状。しかし、レイは一切躊躇う事もなくその命を賭ける。それは何故か、何故出来るのか?

 

「ああ。一時間で帰ってくる」

 

それは誰よりも愛する夫、リヤンがいるから。誰よりも信頼している夫がいるから。

 

世界の危機の吹雪だって、最強の父娘にかかってしまえば近所のスーパーに買い物に行くようなもの。だから失敗なんてありえない。

 

「うるせぇ、死ね」

 

そしてゼノリオは触れてはいけぬ逆鱗に触れた。ならば待っている結末はただ一つ、死あるのみなのだ。

 

世界の危機をまた一つ乗り越え、夫婦の絆も親子の絆もまた高まり。まだまだ敵の黒幕の尻尾を掴んだばかりだけど。きっとそれでもこの絆がある限り大丈夫な筈。

 

そう無条件に信じさせてくれる程に、熱くて甘くて尊い、夫婦、そして家族の絆がこの作品には溢れているのである。

 

もう一度言うが、この作品は今打ち切りの危機に瀕しているらしい、後書きによると。だがそれは起こってはいけない最悪の現実である。無論他の数多の作品もであるが、この作品も末永く、最後まで駆け抜けるべき作品であると私は思う。

 

だからこそ、画面の前の読者の皆様も応援してほしい。

 

前巻を楽しまれた読者様、家族ものが好きな読者様、そして全てのファンタジー好きな読者様には是非読んでみてほしい。

 

きっと、満足できるはずである。

 

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読書感想:反撃のアントワネット! 「パンがないなら、もう店を襲うしかないじゃない……っ!」「やめろ!」

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問:マリー・アントワネットと言えば?

 

答:パワー・アントワネット(それは違うレーベルである)(詳しくはtwitterで検索検索ぅ)

 

さて、ちょっとしたおふざけ的前座は脇に置いといて、彼女及びその親族の悲惨で凄惨な最期は各自調べていただくとし、マリー・アントワネットである。かの悪名高き王妃である。しかし、画面の前の読者の皆様はご存じであろうか。現在流布されている彼女の伝説は、大分脚色が入っているものらしいという事を。

 

では本当の彼女は一体どういう乙女だったのであろうか。それは歴史の大河にでも問いかけないと分からぬかもしれないが、少なくとも我儘な姫様として描写されているのがこの作品である。

 

この作品の舞台に関しては、作者様の前作である「魔法と夜のウォンテッド!」(手っ取り早く内容を知りたいという読者様はカクヨムで検索してみてほしい)を参考書籍として挙げさせていただくが、魔法も人外の存在も存在する現代世界、その魔法機関が大爆発し封印されていた数々のアーティファクトが世に解き放たれた事より、この作品は幕を開ける。

 

とある事情で貧乏な魔法機関の一員である主人公、千隼。彼が封印から目覚めたマリー・アントワネットと出会う事よりこの作品は幕を開ける。

 

お馬鹿で我儘な彼女に引っ張り込まれ臣下に勝手に任命され、彼の周りに集ってくるのはお馬鹿な仲間達ばかり。

 

そんな奴等が集うとどうなってしまうのか。その答えは言うまでもないだろう。東西奔走、七転八倒の大騒動である。

 

各々の目的の為、欲望の為。アーティファクトの回収に励む千隼とマリー達。

 

ある時には伝説の竜と激闘を繰り広げたかと思えば、またある時にはアウトローな街の奥深くまで潜入する事になってしまったり。

 

だが、そんな彼等は心の底から楽しそうなのである。馬鹿ばっかりな仲間達で、最後の一線で二枚目のように決めきれず三枚目になってしまったりするけれど、何だかんだと大切な所はきっちり〆る。だからこその憎めぬ格好良さがあるのだ。

 

何も考えず、何にも悩む事が無く。何かに疲れた時に、この作品の頁の扉を開くのが一番良いのかもしれない。

 

「謹んで―――お断りいたします」

 

弥次喜多道中が如き大騒動で混沌を創り出しながら、お馬鹿なノリとボケとツッコミで突っ走りながらも。

 

駆け抜けていく彼等の姿に悩みを吹き飛ばしてもらえるかもしれない。

 

何も考えず笑いたい読者様、偶にはジャンキーな笑いが摂取したい読者様には是非読んでみてほしい。きっと満足できるはずである。

 

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読書感想:ラブコメは異世界を救ったあとで! ~帰ってきたら、逆に魔王の娘がやってきた~

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さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。貴方はもし異世界から帰ってきたとすればどんな生活をするであろうか。異世界の事を誰かに話すだろうか。それとも、隠して生きていくだろうか。

 

異世界に召喚され魔王を倒し、現代に帰ってきた元勇者な少年、唯人(表紙左)。しかし五年の時を経て帰ってきた現実世界に彼は馴染めずにいた。

 

それは何故か。何故なら彼は五年もの間失踪していたという扱いであり、異世界での戦いに馴染み過ぎたせいで、彼は現代日本でははぐれ者だったのである。

 

それも当然であるのかもしれない。誰しも自分の経験したことのない経験は信じがたいものがあり、そういう意味では異世界に行っていたなんて言っても嘘ととられるとが当たり前であるかもしれないから。

 

そんな彼を襲撃してきたのが、異世界の魔王の娘、フランチェスカ(表紙右)である。しかし襲い掛かったは良いが、一つの問題があった。

 

それが何かというと・・・異世界と現代世界の法則の違い。

 

よく考えれば当たり前かもしれないであろう。異世界での力が現代日本でそのまま使える事もあれば使えない事もあり。こちらの作品においては使えないものだったのである。

 

そういう理由により、唯人を暗殺するどころか何も出来ず、それどころか現代日本から帰れなくなってしまうフランチェスカ

 

そして日本で暮らし始めた彼女は知っていく。唯人しか知らなかった異世界の人達の姿を。そして、魔界とは何もかもが違う世界のすばらしさを。

 

「力に差はあれど、心は魔族も人間も違いはない。家族を愛し、友を愛し、故郷を愛する。それは魔王も勇者も同じだと、唯人は気づかせてくれた」

 

父親が辿り着いた答えに辿り着き、同じ思いを抱き。そしてこの世界に友達が出来たからこそ、この世界も消したくない。

 

それこそが世間知らずだったフランチェスカがこの現代日本という異世界で少しだけ成長した証なのである。

 

全体的にコメディ調でかなりの混沌を巻き起こし終始ドタバタで進みながらも、どこか少しだけ非日常で読み終わったら何か、一筋の感動が見えるかもしれないこの作品。

 

 

ドタバタなコメディが好きな読者様、とにかく笑いたい読者様。一人の少女の成長物語が読みたい読者様にはお勧めしたい。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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読書感想:世界征服系妹

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さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。貴方はもしいきなり自分に世界を支配できるほどの力が手に入ってしまったらどうするだろうか。世界を支配したとしたら、どんな世界にしたいだろうか。

 

とある現代世界、とある日本。その国の片隅の街、一人の普通な少女であった筈の檸檬(表紙)がとある力に目覚めた。その力とは何か。

 

その力は、魔法が存在する異世界の姫としての力。ではその力で彼女は何を行ったのか。それこそがこの作品の題名に記されている、世界征服である。

 

しかし、彼女はお馬鹿かつ能天気な女の子であった。それが故に望んだ世界征服はどこか未熟な形の、まるで正義の味方であるかのような政策であった。

 

だが、そんなお馬鹿な彼女の手に宿ってしまったのが世界の誰もが勝てない魔法の力。ではもう誰も彼女を止められないのか。否、彼女を止められる人間が只一人だけいた。

 

それこそがこの作品の主人公、檸檬の義理の兄であり檸檬と二人暮らしという事もあり現親代わりの兼任する少年、太一である。

 

世界の覇者にも唯一勝てぬ者、それこそが最強の義兄。強力な力を得ても逆らわないし逆らえない。

 

だからこそ彼女の暴走は抑えられ、彼女の力は何でもない日常を送る事に向けられていくのである。

 

時に食料を配ったり、時に温泉を作ってみたり。

 

世界を支配しているのに、大物になり切れぬ彼女は小物のままに、時に太一を困らせたり振り回したり、その果てに怒られたり。

 

だが、それこそが彼女の望んでいる日々であり軸が世界ではなく家族であるからこそ、この作品はうまい纏まりを持っているのである。

 

へりくだって甘やかすのではなくいつもと変わらず、時に厳しくしてくれる義兄がいる。

 

前と変わらず接してくれる幼馴染のお姉さんがいて、友達がいて。

 

だから世界を支配すれども統治せず。ちょっとだけ大きな騒動を巻き起こしても、それは家族のじゃれ合いとなる。

 

「うん。だってあたしにはお兄ちゃんがいるし。家族がいるのはこっちの世界だもん」

 

檸檬のこの一言、最後に繰り出されるこの一言。この一言に全てが込められていると言っても過言ではない。彼女にとって家族がいるのは異世界ではなくこちらの世界。だからこそ何があっても大切なのはこの世界だし、この世界だからこそ楽しい。

 

世界を揺るがすシリアスも、子供心と日常の前では関係なし。

 

そう言わんばかりに日常の尊さと面白さが溢れたこの作品。

 

ファンタジーをエッセンスにした日常コメディが好きな読者様は是非。

 

きっと、満足できるはずである。

 

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