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読書感想:お世話した王女様、ずっとくっついてくる - 読樹庵
さて、前巻より始まった、テトラとお世話役のレオンの主従から始まる仄かなラブコメ、であるが。前巻を読まれている読者様であれば何となくはお察しであろう。この関係は、このままではいつかは終わる、という事は。終わらせぬ為に動けるのはテトラなれど、何をすればいいのか。王族の恋愛というものがそう簡単な訳でもなし。そしてもし、いつかのお別れが来たのならば。アイラとフローリア、レオンに脳を焼かれ惚れ込んでいる二人が今度こそ絡めとらんと、動くであろう。
幸いなのは、恋のさや当てが本格的に発生はしていない事か。もしそんな事態になればレオンは悲しむであろう、そう予想できるからか、それとも同じ人にほれ込んだ共感か、友情を築きつつある三人。という事で今巻は、アイラが一歩動く巻である。
「ほ、本当になんなのよ、あの人ってば・・・・・・」
デート、もといお出かけを通じテトラの中で上がる好感度。それはレオンへ構ってほしいオーラを出すことに繋がり、最近は手玉に取られる事が多くなって。何とか照れさせたり出来ないか、とレオンの事を知りたいと思いだしていく。
「それはダメだと言ったじゃないの。彼はあたしのものなのだから」
そんな中、アイラにお出かけの子細を報告し、彼女は目を輝かせる。自分は賭けに勝った、と確信したので。一日貸して、という願いは行き過ぎなので今度家を訪ねてきた時に少しの間だけ二人きりなら、という条件に戻して。アイラから教えられたのはレオンの知らぬ顔。休日、想像もできない顔。想像もできない趣味。
「レオンくんが悪いのです・・・・・・。 わたしをこんなにも喜ばせるから・・・・・・」
「匂いを・・・・・・匂いを薄めているに決まっているでしょ。あなたはあたしのものなんだから」
やってきたアイラ、テトラは予定通り二人きりの時間を作る事にし、その間はレオンの厚意で彼の部屋で待たせてもらう事に。しかし、戻ってきたレオンはアイラの匂いを色濃く纏っていた。聞いてみればどうも二人きりの時、プレゼントをもらった事で感極まったアイラに押し倒されてしまったとの事。怪我をさせる訳にもいかないので押しのける事も出来なかったのは分かるが、あなたはあたしのものだから、とマーキングしなおして、彼の弱点を一つ知って。
「主人が不運に見舞われた時は必ず一手を打って取り戻すお方ですよ」
そこで見舞われてしまうのはテトラにとっての不運。王妃からのお達しによる一日通しの稽古でレオンとの予定が潰れてしまい。ちょっと落ち込むテトラを見、フローリアは心配無用と笑って。レオンは意外な顔を見せて、テトラを笑わせるのである。
より関係深まる中、令嬢たちの思いが動き出す今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。