
前巻感想はこちら↓
さて、前巻を読まれている読者様であればご存じであろう。我らが極悪令嬢、レイテの聖女っぷりが。自身は悪女と嘯きながら、その行いはどこまでも聖女。故に誰もが魅せられ、その背に従わんとついてくる。多分上司にするならナンバーワンに食い込めるタイプな彼女、今巻ではどんな方向へ進んでいくのだろうか。これから早速見ていきたい。
前巻のお祭りの余韻も冷めやらぬ中、領地で唐突に油田が湧いて。喜ぶ所にやってきたのはヴァイスとの縁の始まりとなった、奴隷商のノックス。王国より侵攻を受けた砂漠の国、ラグタイムより連れて来た奴隷たちを迷わず買い込んで。
「ああ、見えるぞ。聖女を信じて側に立つ、親愛なる友の姿がな」
しかしレイテは知らなかった、よもや奴隷の中にラグタイムの王子でありヴァイスの親友、シャキールが紛れ込んでいた事を。更なる爆弾を抱え込むも放り出すわけにもいかぬので、ひとまず下級兵士という事に。
「よもやレイテよ、真似するなとは言わんな?」
レイテに街を案内され、ラグタイムよりもあらゆる面で数倍進んだこの辺境領の現状を目にし。将来の復興の為、シャキールはあらゆることを学び取る事を決意し。
「アンタわたしに仕えなさい」
シャキールの協力で、石油を生かした新たな技術も手に入り。更にはとある事情で襲撃をかけてきた和の国、アキツの侍であるセツナを彼が必要としている大金をぽんと払って迎え入れ。レイテの周りは更に賑やかになる事に。
「潰してやる、ってね」
しかしそこに、身内からの不穏な影。母親を人質に取られたケーネリッヒが産業スパイとしてやってくるも捕らえて事情を聴きだし、隣領に押しかけて。一先ずは移住支援と言う事で領民を引き抜く事で、実質的に領地を潰す。
だがそこから更なる不穏が。襲い来るは指揮された魔物の軍勢、領地は挟み撃ちになってしまい、対応すらも間に合わず。
「これが、愛か」
「いってらっしゃいっ! 早く帰ってくるのよっ!」
でも大丈夫。この領地には、レイテに惹かれ力になると忠義を誓った軍勢がいる。そして、愛を知り男として完成した最強の戦力、ヴァイスがいる。迫る軍勢? 国をも亡ぼせる暗黒竜? そんなものは足元にも及ばない。レイテを怖がらせられた怒りと殺意に震え、待っているからと送り出してくれた彼女がいて。その心強さを以てすれば魔物の軍勢何て怖がる必要もない。文字通り一刀両断である。
そして最後、いよいよ迫るは諸悪の根源との対決。幾つかのマッチアップも見えてくる中、その対決の行方とは。
よりドタバタに面白くなる今巻、前巻を楽しまれた読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。