読書感想:俺は星間国家の悪徳領主! 2

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前巻感想はこちら↓

読書感想:俺は星間国家の悪徳領主!1 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

さて、悪徳領主になりたいけれどどうも名君の方向に進み過ぎて中々悪になり切れぬ、我等が主人公リアム君。今巻では一体、どんな方向へと進んでいく事になるのか。

 

前巻で領地の周りの海賊達を殲滅したり、高い才能を見せつけたりと大活躍するリアム。

 

そんな彼を待っていたのは、幼年学校入学前に貴族の子弟が必ず通る道、他家への修業。

 

だが、無論それが簡単に終わるわけもない。ここで介入してくるのはリアムに復讐を誓う「案内人」の影。

 

案内人が今回仕掛けてきた策は、他家との修行先の入れ替え。それによりリアムは貧乏貴族の扱いで修業に出る事となってしまう。

 

普通で考えればちょっと面倒くさいというか不遇と言っても差し支えないかもしれない逆境。だが、そこで腐らないのがリアムである。

 

そもそもリアムは悪徳領主らしく賄賂を贈ろうとしていたので、この状況は寧ろ渡りに船と言っても過言ではない。監督となった貴族が清廉潔白であると勘違いしてしまう。

 

そして、修行生活の中でリアムには新たな友達が誕生する。一人はクルト(表紙左)。機動騎士の搭乗者から成り上がった父を持つ男爵家の子供であり、かつてのリアムと同じく貧乏領主。もう一人はエイラ(表紙右端)。人には内緒の趣味を持つ、あまり大事にされていない男爵家の娘。

 

喧嘩するかのように剣術の修業でぶつかり合って。分かり合ったクルトとリアムの二人は仲良くなる。

 

そこで知るのは、領地経営のノウハウなんて一切ないが故に統治に悩み、結果的に悪徳領主になってしまっているクルトの家の現状。だが、リアムとの出会いは奇しくもその評価を覆す切っ掛けとなる。

 

「大事なことだぞ。貧乏人から搾り取るよりも、金持ちから搾り取った方が利益は大きいだろう?」

 

その考え方は、クルトにとってまさに天啓。領地の事、領民の事を誰よりも考え統治する彼は正に名君。

 

そしてクルトは目撃する。数多の軍勢を率い最前線で戦い、同じ貴族すらも問答無用で壊滅させる苛烈さを。高潔さを。

 

「強いはずだ。覚悟が違う」

 

「僕は―――もっとリアムから学びたい」

 

今ここにその背中に憧れる者がまた一人。そしてまたリアムは図らずも積み上げていくのだ、名君としての評価を。

 

ティアの専用機である新型機、ネヴァン(表紙左端)も暴れ回る新たなスペースオペラ。少しずつではあるが広がる新たな世界。

 

ここからがきっと本当の始まりなのだ。だからこそここから盛り上がる。

 

前巻を楽しまれた読者様、やはりSFファンタジーが好きな読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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