前巻感想はこちら↓
読書感想:究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、この作品は何とコミカライズも決定しているし、何とアニメ化も決定しているらしい。信じられないかもしれないが、本当の話である。実際私は第一報を聞いた時、エイプリルフールではないかと疑ってしまった。そして今も何処か信じられない思いでいっぱいである。
それはともかく、今巻では前巻の最後からの続きという事で、テッドの街が壊滅すると言う玲於奈も知らぬイベントの発生。
が、しかし。それもまたこのゲームの特性であり極限までリアルを追求したゲーム故に、やっぱりこのイベントがただで済む訳もないのである。
発生したイベント、その正体はゴブリンの大群による襲撃というイベント。
そう、ゴブリンである。某ゴブスレではこれでもかと醜悪かつ凄惨な本性を見せつけてくる魔物であり、ファンタジーにおいては基本的に最弱クラスの敵として設定されている敵であろう。だが、この現実感を重視し過ぎたクソゲーにそんな生温い展開を期待するのは、勿論間違いである。
このゲームにおけるゴブリン、それは紛れもなく「モンスター」。リアリティを極限まで追求したが故に、普通の人間では絶対に倒せず、一部の元からの天才のような人材でなければ勝てない。正にクソゲー、序盤の敵なのかと思わず開発陣に問いかけたくなるような敵なのだ。
そんな魔物達が大軍で襲来し、こちらの戦力は衛兵及び傭兵達。しかもこの世界における死は現実世界ではハードの破壊という最悪にも程がある仕様。
更にトドメと言わんばかりに、この災害すらも黒幕がいた。黒幕の密やかな悪意が作り出したこの惨状、そしてこの街も作り上げられた舞台。
何処までも最悪、もはやクソゲーの要素を全て極めたと言わんばかりに、ストレスフル。だが、そんなゲームの中へと宏は果敢に飛び込んでいく。
「だって今さら止めるってのも・・・・・・せっかく、ここまで来たんだし」
口では文句を言いながらも、完全クリアを諦めきれずに。ゲームの中で死んだのならば現実で自分を鍛えてから、またもう一度あの世界へ。
それはまさに、ゲーマーとしての性そのままの行動であったのかもしれぬ。だが、その性ゆえの行動が宏の現実を少しずつ変えていき始めているのも確かなのである。
もう逃げられぬ。進むと決めたのなら。
更にクソゲーの度合いが高まり、ストレスフル。
そんな展開に耐えられる読者様、リアルすぎるゲームを楽しみたい読者様にはお勧めしたい。
きっと貴方も満足できるはずである。
究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら2 (MF文庫J) | 土日月, よう太 |本 | 通販 | Amazon