読書感想:きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる?

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ではとりあえず一言、私もこんな美少女な先輩欲しかった(血涙) 

 

・・・ゴホン。

 

さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様、貴方はこの作品の作者である望公太先生の事はご存じであろうか。ご存じであるなら、先生の作風についてはどんなイメージを抱かれているであろうか。先生の有名作品は数あれど、とある騒動から、先生の作風は唯一無二の方向へと特化しているのはご存じであろうか。

 

そう、年上ヒロインである。そしてこの作品は、先生が年上と言う概念と今一度真正面から向き合った先に完成した、一対一の極致と言えるラブコメなのである。

 

普通、ラブコメと言えば周りに様々な登場人物がいたり、ともすれば恋敵のような存在もいる筈である。しかし、この作品は一対一である。つまりは二人だけである。その事実をこれでもかと示すかのように、挿絵からしてこの作品は主人公とヒロインしか存在しない。

 

そして、この主人公とヒロイン、黒矢君(帯左)と白森さん(帯右)の二人が物凄く可愛いのである。

 

友達の少ないちょっとツンデレ陰キャラな主人公と、陽キャラなヒロイン。一見すると真反対に見えるこの二人。

 

しかし、この二人の心根は同じ、相手の事が大好きという真っ直ぐな恋の想い。そしてこの二人が普通と違うのは、一年間共に活動してきたという事で既に想いの下地ができているという事である。

 

そう、既に二人だけの思い出は積み重ねているのである。だからこそ、からかわれる程に気安いやり取りができるのだ。

 

そして、本当の意味で可愛いポイントはヒロインである白森さんの内面描写である。

 

「きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる?」

 

突然に告げてみて主導権を握り、彼の事をからかって可愛がって。

 

だけど、その心には余裕がない。

 

「だから私は、いずれ負ける」

 

いつか来る敗北の予感をひしひしと感じながら。

 

それでも今だけは、と先輩風を吹かせる。これを可愛いといわずしてどんなヒロインを可愛いといえば良いのだろうか。

 

捻りのない王道ど真ん中、輝かしき一度きりの青春を楽しみたい読者様は是非。きっと満足できるはずである。

 

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