読書感想:S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。3

 

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読書感想:S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。2 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻の騒動の果てに主人公であるシリルが手に入れた「竜人」という名の力。それは正しく、竜騎士の力としては究極形であるかもしれないし、大いなると言っていい程に強大な力であるのは確かである。しかし、画面の前の読者の皆様も何となくお察しではないだろうか。大いなる力、というものは基本的に只では使えるものではなく、往々にしてデメリットが存在すると言う事を。

 

 

その通りに、竜人の力には無視できぬ大きな問題があった。それは燃費と言う問題。牛一頭を平らげても一分と保てず、仲間のドラゴン全員分を合わせても更に三倍はかかるという、おいそれと連発出来ぬ問題があったのである。

 

食費をかけすぎるとギルドが傾く、その問題を解決する一助となるのは王国の姫でもあるジャンヌ。彼女がリントヴルムの狼藉に制裁を下しその力を削ぐために連れてきた相手、リントヴルムの大口取引先である伯爵夫人。彼女の依頼である、美しさが魅力であるラードーン種のドラゴン、エリザベス(表紙右上)の言葉を聞き願いを聞き届け。一挙両得と言わんばかりに、エリザベスも伯爵夫人のニーズも満たし、食事に関わる業者を紹介してもらい。

 

更には、幾つもの依頼の中からきていた中の一つ。崖の下からの子供ドラゴンの救出依頼の中で出会った新たな仲間。その名はレア(表紙中央右)。人間の手の加わっていない、世にも珍しい「原種」のドラゴンに刷り込みによって懐かれて。 竜人としての力で様々なものを取り込む事で、様々な力を獲得していく。

 

 新たな力を使いこなす為に、試行錯誤しクリスの知恵も借りながら色々と模索していく日々の中。竜人の力に引っ張られるように、通常時の身体能力も上がっていき。その最中、シリルは竜騎士としての栄誉の称号を獲得し、彼の元には名指しを含め更なる依頼が集まり、更に注目が集まっていく。

 

今までは「ドラゴン・ファースト」の仲間達、ドラゴンの力を求められていた。だがそれだけではない。これからはシリル自身もまた注目の的となっていく。そう言わんばかりに、彼の力が求められる機会が増えていく。

 

『上手く成長、いや進化したな』

 

彼の元に集う、依頼もレアな竜の為の道具も何もかも。そして、レアとの契約を交わしシリルは竜人として殻を破り、更なる進化の先へと踏み込んでいく。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。3 (ファンタジア文庫) | 三木なずな, 白狼 |本 | 通販 | Amazon