読書感想:クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。4

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前巻感想はこちら↓

読書感想:クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。3 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、今シリーズを履修されている読者様がこの感想を開いているという前提の元、ここからの感想を書いていきたい次第であるが、画面の前の読者の皆様もそろそろ、才人と朱音のもどかしさにつく溜息が、段々と呆れの色が強くなってきてはいないだろうか。

 

 

どこかのいじっぱりなマルクトよりもいじっぱりで、口を開けば舌戦続き。そんな二人も徐々に変化を迎えているのは確かである。しかし、まだまだ決定的な変化には遠い。親友である陽鞠が才人へアプローチしているのを見て心が揺れ、糸青の母親から大人としての視点で突き刺され。どんどんと心揺らす事が増えながらも、未だ決定的な変化には至らず。

 

 一体、どんな爆弾が来れば朱音の心は変わるのか。そんな答えの一つとなるかのように投げ込まれる爆弾が一人。それは朱音の妹、真帆である。

 

今時のギャルのらしくグイグイと来る真帆に才人は振り回され、朱音は久しぶりに会う妹にデレデレとし。日常に唐突に投げ込まれた真帆という爆弾は、まるで台風のように変化の兆しを見せていた二人の関係をかき乱す。

 

「―――アタシが、あの人と結婚しよっか?」

 

 共に同じ空間で過ごしたり、糸青も含めて四人で出かけたり。そんな日々の中、唐突に朱音へと投げ込まれた真帆の言葉。それは渡りに船、であるはずだった。しかし何故か、それに即答できず。もやもやしながらも自分の思いに向き合う中、才人と真帆の関係の誤解と言うすれ違いから二人が揃って家を追い出される程の喧嘩が巻き起こってしまう。

 

気付かぬ怒りの根源、その根底にある思い。そこにあと一歩半、ほぼ核心まで迫りながらも手は届かず。

 

「俺も・・・・・・朱音の幸せを願っているからだ」

 

そんな中、才人は倒れた真帆に付き添い看病する中で自分の中に芽生えていた思いに気付いていく。彼女にどうあってほしいのか、どんな顔をしていて欲しいのか、という願いを。

 

「・・・・・・やっぱり、朱音って才人くんと一緒に暮らしてるんだ」

 

 その思いは図らずも、朱音の心に届き。しかし同時にそれは波乱の引金となる。彼の思いに何処か浮かれた朱音の失言による、級友及び陽鞠への露呈と言う最悪の波乱への引金となってしまう。

 

こここそが正念場、乗り越えるべきはクラスの思い。

 

同時に朱音が向き合うべきは、親友の思い。始まる前から終わっていた事に気付かなかった思いに、向き合わなければいけない。

 

どうか画面の前の読者の皆様、次巻を刮目してみてほしい。

 

いよいよ次巻、最大の山場となる筈なので。

 

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