前巻感想はこちら↓
読書感想:元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。1 - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、前巻の感想でも述べたような気がするが、ちょっぴりエッチというのは一体どこからどこまでをその範囲とすれば良いのであろうか。そう気になってしまうのは、この作品を読めば当然であるのかもしれない。ではそんな作品である中、この二巻ではどんな方向へと突き進んでいくのだろうか?
感想を書いていく前にふと思ったのであるが、もうこの三人はこのままでも良いのではないだろうか。変に取り合うのではなく、このまま答えを出さぬまま三人で過ごしていくのも良いのではないだろうか。
何故いきなりこんな事を言いだしているのかと言うと。透真と琥珀と朱里、三人そろって一つであると言わんばかりに、段々とやり取りが堂に入ってきているからである。
「うん、ひとりだけ食事抜きなのはかわいそうだもんね」
普段からのやり取りがこれである。手料理を作らずに透真を独占しても良いのに、仕方がないからといつものように。
「ええ、誓ったわ。だから当然、抜け駆けはしないわ。私はただ透真におっぱいを揉んでほしいだけよ」
しかし、朱里も感謝はすれど。時に大人のズルさと真っ直ぐさで透真にマッサージを名目に、迫ったりして。
「白沢先生、抜け駆けしましたね?」
「いいえ、抜け駆けではありません」
やっぱりお互いが恋敵だと分かっているからこそ時にぶつかり合って。透真の仲裁で矛を収めるまでそれが続いて。
最後は平等、皆で何故か水着着用の元一緒に入浴したりして。
今は未だ三人でいるけれど、何だかんだ安定はしているけれど。それでもいつかは答えを出さなければいけない時は来るのだろう。それもまた、当然であるかもしれない。何故ならば、三人ともそれぞれに答えを出す事を望んでいるから。
「俺は高校を出たら働くよ。理想は公務員だな」
そして、透真もまた真剣に未来を考えているから。待たせてしまっている分、きちんと答えを出して幸せにしたいから。
だからこそ、この日々はいつか終わりは来る。その日々の終わりは、もうすぐそこまで来ているのかもしれない。
だがしかし、三人の関係に絡もうとする影が一つ。何を隠そう、琥珀の妹である真白である。
勉強を教えたり、琥珀引率の元プールに行ったり。更には父親の過干渉に困っていた中、わざわざ直談判して助けてくれたり。
その誠実な行いに、心動かぬ訳があるだろうか。否、そんな訳が無い。
安定した三角関係だからこその微笑ましさと甘さがある中、矢印の追加の予感が作品としての深度を高めてくる今巻。
前巻を楽しまれた読者様、やっぱり三角関係ラブコメが好きな読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。
元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。 2 (HJ文庫) | 猫又ぬこ, カット |本 | 通販 | Amazon