読書感想:元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。3

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前巻感想はこちら↓

読書感想:元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。2 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、高校卒業までにはどちらと復縁するか、という命題を掲げながら平和的二股、的な関係に安息している透真と琥珀、朱里の三人であるが、高校生にとって一番大切な季節とは一体いつであろうか。それは勿論、夏休みである。高校二年生までであれば青春に全力を尽くせるであろう。しかし、高校三年生ともなるとそうも言っていられない季節である。大学に進む者は受験勉強に、就職する者はその準備に。それぞれが忙しくなり、中々青春的なイベントが起こしにくい季節と言っても仕方ない時節である。

 

 

が、しかし。この三人にとってはあまり関係ないと言ってもいいのかもしれない。何故ならば、三人にとっては学校ではなく、家でこそが本番であるから。そして教師と生徒という関係から、勉強のサポート、という点においていくらでも絡みを作れるから。

 

「どうしてマネするんですかっ」

 

「だったら、私たちをノート代わりにするのはどうかしら?」

 

・・・そこで、何故か割とえっちな水着を着て三人で入浴したり、エピソードに絡めて覚える為に琥珀と朱里の肌をノート代わりにする、というエピソードが綴られるのはこの作品ならでは、と言っても過言ではないが(苦笑)。とにもかくにも、三人の関係は安定してると言えるだろう。しかし、それだけではない。画面の前の読者の皆様も何となくお察しであろう。琥珀の妹である真白が、本格的に参戦しようという事は。

 

既に下地は出来ている、なれば後は想いを伝えるだけ。なれば後は、彼女は何を知るべきか。この関係に参戦する為に、一体何を知ればいいのか。

 

それは勿論、透真たちの間で形成された三角関係について。この関係を知らずして、その関係に入ることはまかり通らぬ。

 

「だって、お姉ちゃんと同じひとを好きになってしまったから」

 

 しかし、今巻。透真の祖母の家に訪問し、そこに隠されていた三人の思い出に触れる事で。ショックを受け、それでも否応なく自覚した彼への思い。だからこそ、と遠慮なく彼へと告白し。琥珀と朱里も彼女を受け入れ、三角は四角へと変わる。三重奏は四重奏へと変わるのだ。

 

今ここに、本当の意味で形成された彼等の関係。新たに増えた選択肢、今も尚示される選択肢。選択の時は否応なく迫る中、透真は誰を選ぶのだろうか。

 

更に甘く、更にえっちに。更に駆けていく今巻。

 

シリーズファンの皆様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。 3 (HJ文庫) | 猫又ぬこ, カット |本 | 通販 | Amazon