読書感想:物語に一切関係ないタイプの強キャラに転生しました2

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:物語に一切関係ないタイプの強キャラに転生しました - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、物語に一切関係ないタイプのキャラ、ルクス。彼の元にはリヴィアとタナトス、というボスキャラが集まり既に物語は崩壊を始めているのは前巻を読まれている読者様であればご存じであろう。まるでルクスが歩けばストーリーにぶち当たる、と言わんばかりに。そんなぶち当たりが今巻も起きて、また物語が乱れていくのが今巻なのである。

 

 

 

「お願いだから想定外な事は起きないで欲しいわねー」

 

「・・・・・・お兄さんはどうしてこんなものをキッチンに隠しているのよ」

 

レジスタンスのリーダーであるセブンが、部下達が上手くガス抜きが出来ていなくてチリチリと不満を溜めつつある現状に胃を痛め。 タナトスが何故かハイテンションになり、その原因らしい魔力を放つ漬物石を見てリヴィアは入手経路に首を傾げ。そんな中でも、いつもの日常はまた幕を開ける。

 

ひょんな事からセブンとデートらしきするものをする事になったり。リヴィアの限定玩具の箱を壊してしまった償いをする為にタナトスと一緒にお出かけする事になったり。何気ない日々を過ごす中、停滞を退屈に思うグリムが舞台を動かす為にセブン排除を目論み、襲撃者を送り出す。

 

プールに行ったらルクス達と遭遇したり、と何だかんだ絆されてきている自分を感じ。このままでは、と自戒しようとして。そんなセブンは一人、追い込まれ始める。その原因は気づいてはいないけれど、ルクスの仕業。彼の介入により悪竜討伐作戦は失敗に終わり。既に進行中の計画を凍結、進行させる計画に関しても慎重に、という姿勢を取った事でレジスタンスの面々の不満を招き。面々の暴発の機運が日々高まっている事に溜息をつきつつ。そんな中に襲撃者がやってきて。逃げようとしても逃げきれず、しかしそこに偶々ルクスが乱入する。

 

「危ない事は、したくない」

 

何故か自分に敵意を向けてくる襲撃者は禁忌の手段に手を染め、それに物語外のキャラという影を感じ、一撃で終わらせ。感謝を述べる彼女の本当の名前を知らされ、彼女達には協力できない、と言外に告げ。また縁があったら、という別れの先にその光景をタナトスに見られていて、嫉妬の感情を招くのだ。

 

ヒロイン同士のニアミスも増えてきて、ますます物語の崩壊が進んで世界がほのぼのに迫っていく今巻。前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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