前巻感想はこちら↓
読書感想:妹が女騎士学園に入学したらなぜか救国の英雄になりました。ぼくが。4 - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、コミカライズも始まり既刊全て重版と今勢いの波にノリに乗っているこの作品であるが、感想を書いている身として人気なのは嬉しい限りである。さて前巻でツバキという、恋敵ではない新たな仲間を迎え今巻ではどんな方向へ向かうのか、と言うと。ここらで画面の前の読者の皆様、こう気になられた事はないだろうか? 兄さんが強いのは当たり前、もはや言うまでもない。 ではユズリハやスズハ達は今現在、どのくらいの強さなのだろうか、と。
多分強くなっているのは間違いない、しかし比較対象が天上過ぎて比べてもいまいちわかりづらい。そんなちょっとした疑問に答えを当てていく巻であり、一巻のような戦いが巻き起こる巻である。
「―――近々、わたしは実家に帰ろうと思う」
ある寒い冬の日、ユズリハから唐突に齎された話。それは次期公爵家当主である彼女が成人の儀に参加する為一時帰郷すると言うもの。 秘密の儀式に参加する訳にもいかず、一先ず儀式の準備が終わるまで彼女が家に帰る中、兄さんは身内のお祝いとして料理を贈ることに決め。 過労で湯治にいこうとしていたトーコに意見を聞いたら、ダンジョンの魔物を料理するのはどうか、という事になり。まずは湯治に訪れた街の近く、そこにあるダンジョンの食材を求めて行ってみたら、実は兄さんが知らぬ間に街を救っていた事が判明、大歓迎を受け。しかしダンジョンに求める食材はなく。 その後、儀式の準備を終えたユズリハも合流し、新たなダンジョンへ向かう。
さてここより始まりますは、大冒険である。聖教国の霊山であるダンジョンに幻の鳥を探して向かえば、凍り付いていたハイエルフ、うにゅ子の妹を救助する事となり。彼女により幻の鳥は食いつくされていたのでお詫びとして、メイドの谷の近くにあった伝説のダンジョンを教えてもらい。地底人がいると言うそこに行ってみればそこにいたのは、珍しい種族であるドワーフに出会い。エルフの勇者と勘違いされ、共にオリハルコンの剣を鍛えて最下層にあるという地獄の門を閉じに向かったら、あの彷徨える吸血鬼の本体に出くわしたり。
「ですのでユズリハさんに―――背中を、頼みます」
本体がけしかけてくる、オーガより何倍も強い魑魅魍魎の大軍勢。一歩間違えたら死確定な死闘の中、兄さんが背中を守る役目をユズリハに託し。喜び勇んでその役目を果たす彼女と共に、今度こそと因縁を終わらせていく。
「遷都して、近々この街が王都になるから」
その後急に告げられるのは、水面下で進んでいた遷都の計画。辺境伯領の領都が王都になる、という訳の分からぬ話であった。
より無双、しかしいつもとは一味違うかもしれぬ今巻。シリーズファンの皆様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。
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