読書感想:純情ギャルと不器用マッチョの恋は焦れったい

 

 さて、時に画面の前の読者の皆様は日常的に筋トレされているであろうか。筋肉はいいぞ、などとは言う予定はないが私は。筋肉キャラでもないので。しかし日々、筋力を補うためにある程度の運動をする事は大切であり、その方が健康にもいいのは確かである。筋トレをされていないという方は、旧twitterで公開されていた好きな人と再会したら巨乳になっていたというとある漫画をご存じであろうか。ラブコメとしてあの漫画はとても甘くて面白いものであったのだが。

 

 

そんな前置きはさておき、何か関係があるのかと聞かれればある訳である。この作品はタイトルの通り、純情なギャルである藍那(表紙左)と、ただひたすら筋肉を追い求めるトレーニー、孝志(表紙右)、互いに気になってはいるものの、一歩踏み出せぬじれったい関係な二人の嬉し恥ずかしもどかしなラブコメなのである。

 

「いつでも何でも相談してほしい」

 

トレーニーとして体を鍛えるある日の水曜日、学校のトレーニングルームにいた珍しい客、藍那。筋トレの知識ゼロ故に器具を固定していなくてあわや、という所で孝志が助けに入って。聞けばモデルの仕事が入ったので、一か月半後までに五キロは痩せたいと言う事。 まず何を食べたか聞けば痩せる気があるか分からぬメニューで思わず指摘しまい、逃げられて。追いついて提案するのは、自分がパーソナルトレーナーになるという事。まるで中学生時代の様に。そう約束を交わし、藍那の為に協力する事となる。

 

 

さてここで中学生時代という言葉が上記に出たが、何か仲たがいするような事があったのか、と聞かれれば別に何もない。 中学生時代は学力が壊滅的だった藍那の勉強の面倒を孝志が見て、学力が追いつく頃になって藍那が思いを自覚して。とても簡単に言うならば藍那が何とか同じ高校に進学したけど意識しすぎて避けてしまい、孝志がそれを勘違いしていると言う状態である。

 

画面の前の読者の皆様もこう思われたかもしれない、小学生か、と。実際高校生ならもっとあるのでは、と。だがどうかツッコミはお控えいただきたい、これがこの二人のラブコメの形であるので。 恋愛IQが初心者並みに低すぎてポンコツ、不器用な二人がまた師弟の絆めいたもので繋がって。

 

時に筋トレを指導したり、孝志の行きつけの業務用スーパーで恋人同士に間違われたり。並みの恋人以上に恋人らしいことをしているけれど、当人同士は時に誤解したりでもどかしい。そんな二人は距離が少し近づいたり、また離れたり。

 

「俺も、まったく同じことを考えてた」

 

そんな中で、お互いに好きなものに正直でいれる、居心地の良い関係を取り戻していって。今度は無くさないように、と伝える事も出来て。ほんの少しだけ二人の関係は前進するのである。

 

全く以てもどかしい、しかしそれが心地よい。こそばゆくて甘いこの作品。悶えるようなラブコメが読んでみたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

Amazon.co.jp: 純情ギャルと不器用マッチョの恋は焦れったい (ガガガ文庫 ガひ 3-7) : 秀章, しんいし 智歩: 本