読書感想:お酒と先輩彼女との甘々同居ラブコメは二十歳になってから1

 

 さて、突然ではあるが画面の前の読者の皆様。大学生を舞台に描くラブコメでよく入る描写と言えば? と聞かれて飲酒、という答えを出される読者様はどれだけおられるであろうか。無論、飲酒は二十歳になってから。例えば高校生くらいが舞台で飲酒してたら、今の時代においては犯罪であるから。だからこそ、飲酒と言うのは大学生になってから、である。

 

 

さて、そして大学生と言うのを基本的に四年制と仮定すると。大学生であるうちに二十歳になる訳であるが。今の日本の法律においては、二十歳になると出来ることが増えるのである。それこそ飲酒も出来るようになるし、喫煙も出来るようになる。そして一応、親の同意なしに結婚もできるようになる。だからこそ大学生同士のラブコメ、というのにおいて時に結婚、というワードが出てくるのかもしれない。

 

「せっかく二十歳になったんだし、そろそろ私たち同居とかしてみない?」

 

そんなワードが出てきたわけではないけれど。 とある大学に通う、二十歳になったばかりの青年、孝志。彼は今、恋人であり一つ年上の先輩でもある紅葉(表紙)から同居の提案を受けていた。無論、二人は恋人同士。好き者同士。お酒の勢いの暴走か、と思いきや実は母親に話を通していたりと用意周到で。結局のところ押し切られてしまい、孝志と紅葉の同居生活は幕を開ける。

 

その生活が始まって早々、紅葉はぐいぐいと距離を詰めてくる。まずはポッキーゲームに始まり甘いキスに発展し。孝志が友人である女子、悠と飲んで帰ってきたと知れば嫉妬し性的な悪戯をしかけ。更にはお風呂に入り込んだり、二人でバーに行ったり。時に子供のように大胆に、悪戯っぽく。時には大人の様に、雰囲気たっぷりにしっぽりと。

 

 

「先輩、結婚しましょう」

 

その揶揄いに、その裏にある純情に。より惹かれ、より深みにはまっていく。そして意識していくのである、この先を。お互い時にクリティカルを出し合い、想像以上の一撃にちょっとナーバスになったりしながらも。何だかんだとお互い甘々、どころか激甘の勢いでいちゃいちゃしていくのである。

 

 

お酒、という要素をエッセンスに、大学生同士の、砂糖をマーライオンのように吐きだしたくなるラブコメを繰り広げているこの作品。正に甘さの塊であり、気が付けば砂糖を吐きだしているかもしれない。その覚悟を以て、是非にこの作品を読んでいただきたい次第である。

 

 

甘さに溢れるいちゃいちゃ特化なラブコメが読みたい読者様は是非。きっと貴方も満足できるはずである。

 

お酒と先輩彼女との甘々同居ラブコメは二十歳になってから 1 (HJ文庫 こ 07-01-01) | こばやJ, ものと |本 | 通販 | Amazon