前巻感想はこちら↓
読書感想:かまって新卒ちゃんが毎回誘ってくる ねえ先輩、仕事も恋も教育してもらっていいですか? - 読樹庵 (hatenablog.com)
さて、ブラック企業なんてものは今すぐにでも全て滅ぶべしな企業であり、この世の中に存在してはいけない企業である。しかしそんな企業の中でも人間模様があり、そんな会社の中でのラブコメが描かれるのがこの作品である、というのは前巻を読まれた読者様であればご存じであろう。社会人のコミュニケーション、それは大体飲みである。そんな大人なコミュニケーションから紡がれるラブコメは今巻ではどんな方向へと向かっていくのだろうか。
定時の後はエアコン使用禁止、コピーすら取れないのかと怒られてもそもそもコピーの取り方すら教えられていない。正にブラック企業、灰色の日々。そんな日々の中で相変わらず続く生活。
「今夜は居酒屋じゃなくて、ホテルにしときますか?」
だがしかし、前巻の顛末を経てマサトの心の中で確かに変化しているものがある。それは後輩である渚への思い。前巻で酔った勢いとは言え熱烈なキスをされ。意識しないわけにはいかず、彼の心の中で変化を迎えていたのである。
そんな変化がいつものやり取りに照れを齎し。けれど日常は割とすぐ簡単には変わらない。工務店のサイトが出来て喜ぶ桜子にこれから彼女がやるべき事を伝えたり。渚たちかしまし女子三人組が、今流行りのラブホ女子会をして送られてきた際どい写真を思わず保存してしまったり。
だが、新たな変化の芽はすぐそばまで迫っていた。クライアントと担当として出会ったのは、来海と言う名の女性。かつてのマサトの女友達であり、彼に告白したと言う過去を持つ相手である。
その胸の中に燃えるは、燻る恋心。その恋心のままに、あの日のノリの延長でマサトへと距離を詰めていく来海。
「先輩のウソつき。・・・・・・かなしいなぁ」
当然、渚は心穏やかでいられるはずはなく。だが過去を隠そうとするマサトと彼女の思いはすれ違い、傷ついた渚は距離をとろうと離れていく。
だが、それでも放っておくわけにはいかぬ。体調を崩した渚の元へ駆けつけ、看病の中でもう一度本心で向き合い誤解を解き。
「これからも末永くよろしくお願いしますね。マサト先輩っ♪」
そして、その先。祝勝会と言う名目で飲み歩いた後。酔いがさめて待っていたのは衝撃の光景。
更に人間関係が多角化する中、更なる変化と恋が甘い今巻。
前巻を楽しまれた読者様は是非。
きっと貴方も満足できるはずである。
かまって新卒ちゃんが毎回誘ってくる その2 ねえ先輩、恋のライバルなんて聞いてないです! (ファンタジア文庫) | 凪木 エコ, Re岳 |本 | 通販 | Amazon