読書感想:転生で得たスキルがFランクだったが、前世で助けた動物たちが神獣になって恩返しにきてくれた ~もふもふハーレムで成り上がり~2

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前巻感想はこちら↓

読書感想:転生で得たスキルがFランクだったが、前世で助けた動物たちが神獣になって恩返しにきてくれた: ~もふもふハーレムで成り上がり~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、前巻で報われなかった人生から大逆転、頼れる神獣達と言う仲間を得て、一気に成り上がりの階段を駆けていく事になった我等が主人公、シルバ。しかし、画面の前の読者の皆様も何となくお察しではないだろうか。この世界に、シルバが前世で救った動物たちは数多く転生してきている。だとしても、全ての前世の動物達が簡単に仲間になる、という展開などはあり得ない、という事を。

 

 

Aランクに昇格してからはや半月。あまりにも爆速でランクを上げ過ぎたからこそ、まずは足元固めを。地道に一個下のランクであるBランクのクエストをこなし、そろそろ本格的にAランククエストに挑もうとする今日この頃。

 

 そんな中、シルバへと王国騎士団から指名依頼が舞い込む。かの依頼の舞台となるのは、隣国との国境の村。国境同士にある辺境の村同士の抗争を、王国騎士団と共に解決すると言う依頼。

 

騎士団と顔合わせに臨んだかと思えば、二番隊隊長であるフリードに仲間と自身を貶され決闘に挑む事になったり。決闘にまでもつれ込んだ事を反省する団長、シェイラから唐突な衝撃的な提案をされたり。

 

神獣達の力を借りたり、彼女達にマッサージされたりと絆を深めながら進む任務。しかし、どうにも簡単に進み過ぎる。簡単すぎる状況の変遷にシルバの心の中に浮かぶ疑念。

 

 その疑念は、惜しくも的中する形となる。構想を煽る「刺客」の一人。その一人こそが今巻のヒロインでもあるシュシュ(表紙中央)である。

 

前世は蛇、現世では水を司る神獣、レヴィアタン。だが、無論彼女は彼女自身の意志で刺客に身をやつしている訳ではない。

 

 彼女の背後にいた黒幕、その名は「デュラハン」。魔公の一人であり、隷属の魔法を使う強敵である。

 

任務の中で知り合いシルバを兄と慕う冒険者、ラウルのかつての仲間を従え。シュシュすらも完璧とはいかずとも使役し、恐怖で以て従わせる。

 

 

デュラハンとシュシュ、そして無数の刺客達により襲撃の鬱き目に遭わされる街。瓦礫と炎が乱舞する中、敵として向き合うシルバとシュシュ。

 

 だが、それでも。救う事を諦めない。取り戻す事をどれだけ傷ついたとしても貫き通す。鍵となるのは「使役」の力。Fランク、最弱である筈のその力。

 

当然である。前世から繋がる宿縁が、どれだけ世界を隔てても途切れなかったその絆が。シュシュとの間にも確かにある絆が。隷属なんて程度の魔法に覆せるわけがあるものか。

 

「ゴメン、みんな。俺と一緒に戦ってくれ」

 

そして、王国騎士団をも巻き込むシルバの心、其処に宿る熱が。神獣達との絆と土壇場での勇気が。魔公程度に打ち砕ける道理は何処にも在りはしないのだ。

 

前巻とはまた違った熱いバトル、そして爽快感のある展開が見所である今巻。

 

前巻を楽しまれた読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

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