読書感想:いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。2

f:id:yuukimasiro:20210729230407j:plain

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。1 - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

 さて、私はヒロインの想いが真っ直ぐ、と前巻の感想で書いたが、画面の前の読者の皆様の中で前巻を読まれた読者様はこうは思われたのではないだろうか。ちょっと真っ直ぐすぎないか、と。それに関しては私もちょっと過少に書いてしまったかもしれないのでそこの部分について謝罪したい。ではもし、そんなヒロインが増えてしまったのならば? 綾乃だけでも手一杯と言えるのに、この上増えてしまったのならどうなるのか?

 

 

その答えは今巻で示されている。そう、かの呪いの条件を今一度、お手元の前巻で見直してもらいたい。何処にも書いていない、対象者が一人であるなど。この呪いに人数制限はない。 そして、綾乃の対抗馬となるのは誰かと言えばもうお察しの方もおられるのではないだろうか。答えは簡単、幸太の関係者である彼女である。

 

「なら、映画とかどうかしら?」

 

今日も今日とて綾乃の心の声に振り回され、彼女からの好感度を何とか抑えようとする幸太。ある日、日常の延長線上でみずきも含め三人で映画に行くことになる彼等。

 

 だがしかし、それこそが新たな事件の前触れである。映画館の中、突如として綾乃の事を許さないという謎の少女の声が聞こえてきたのである。

 

謎の声の主は心の声が聞こえてくるだけ、であれば良かったのだが。場所を変え三人でゲーセンに行った時、ペンケースを投げつけてくると言う直接的な攻撃がすぐに始まる。

 

気紛れな猫神様の手も借り、何とか犯人の尻尾を掴み。犯人への接触を図る幸太達。

 

 だが、彼等は知らない、気付いてもいない。そもそも前提の条件を疑うべきであったことを。犯人は本当に綾乃を狙っていたのか。という事を。

 

一体どういう事なのか。その答えは是非、画面の前の読者の皆様の目で確かめてみてほしい。文中に幾多にも散らされた謎の欠片というヒントを辿り、是非推理してみてほしい。

 

「うん。知ってる」

 

今この場で言える事は只一つ。この事件は新たなラブコメの呼び水となり、彼等の関係に更なる波乱を巻き起こす引き金となるという事。一人だけでも大変な異能と呪いの絡むラブコメが更に深まっていく、という事である。

 

だからこそ、これで本当の意味で全ての準備が整った。ラブコメは一対一もいいけれど、多人数でも悪くない。そんな混迷の関係を広げる方向へと踏み出していくこの作品、果たしてどうなるのか。まだ始まったばかりの高校生活はあと二年以上。この先のボケとツッコミの狂想曲が本当に楽しみになる今巻。

 

前巻を楽しまれた読者様、ドタバタちっくなラブコメが好きな読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。 2 (HJ文庫) | 六升六郎太, bun150 |本 | 通販 | Amazon