読書感想:ポーション成り上がり。2 ~楽に簡単に稼げるスキル下さい~

f:id:yuukimasiro:20210228225654j:plain

 

前巻感想はこちら↓

読書感想:ポーション成り上がり。 ~楽に簡単に稼げるスキル下さい~ - 読樹庵 (hatenablog.com)

 

人間不信という言葉がある、という事は画面の前の読者の皆様はご存じであろう。人間とは果たして本当に信じられないものなのか。果たして人間の本性はどんなものか、という議論は性善説性悪説の議論に任せるとして、人間不信という状態に陥ると言う事は、それだけ手酷い何かに見舞われたと言っても過言ではない筈。それは、この作品の主人公であるヤマトも同じことが言えるのだ。

 

 まぁそれも当然であるのかもしれない。前巻を読まれた読者の方であればその理由もお分かりであろう。女神さまの手違いなんていうしょーもない理由で転生した異世界で、三日も経たずにごたごたに巻き込まれ災難に見舞われ、更には人間の汚い部分をこれでもかと見せられ。これで人間不信気味になるな、という事の方が無理であるかもしれない。

 

と、いう訳でヤマトが目を付けたのはこの世界では差別を受け、自身が暮らす街においては貧民街のような場所で暮らしている亜人達である。人間を信用できないからこそ亜人達を信じる。ツバキやシオンと共に過ごしているからこそ、の選択肢である。

 

貧民街を一通り周り、「大樹院」と呼ばれる施設を目にし。犯罪溢れる街をよくしたいと、施設を自分の傘下に収めるのを切っ掛けに、彼は自身の屋敷で働くメイドを亜人達の中から集める。

 

集まった、エルフのフィーネ(表紙右)を始めとする可愛いけれど、ちょっと癖のある亜人の少女達。これからようやく始まる、異世界でのスローライフ―――

 

―――となれば、話は簡単であったのかもしれないし、彼の望んだスローライフは始められたのかもしれない。けれど、やっぱり彼は厄介事に愛されているのだろうか。暴行で重傷を負った少女、ミーシアを助けた彼は、その襲った相手を彼女から聞き出す。

 

 その容貌は、何処をどう見ても「彼女」と似通っていた。聡い画面の前の読者の皆様であればもうお分かりであろう、前巻でヤマトに色々と迷惑をかけてくれた「彼女」である。

 

「いえいえ、誤認があってはいけません。現行犯でもありませんからね。今後二度と同じことが起きないように対策することと使用人の件を考慮して頂ければそれ以上のことは申しません。ミーシアにも確認は取ってます」

 

数々の亜人を従え、一国一城の主のように威厳ある姿と声音で大人と渡り合うヤマト。だがしかし、これでまだ異世界生活が始まってから一週間もたっていない。また濃密な経験を経ながらも、まだ一週間すら経っていないのである。

 

ゆっくりと過ごしているように見えて繰り広げられる濃密な時間。前巻に溢れていたそんな面白さが、また一つ深まっている今巻。

 

前巻を楽しまれた読者様、異世界スローライフが好きな読者様は是非。

 

きっと貴方も満足できるはずである。

 

ポーション成り上がり。2 ~楽に簡単に稼げるスキル下さい~ (ファミ通文庫) | 夜桜 蒼, みこ |本 | 通販 | Amazon